登場とともに大歓声で始まったライブ。さすがのダンスパフォーマンスと、耳心地がよくテクニックも十分にある歌唱とラップで冒頭から圧倒されるのだが、ファンの黄色い声援が最高潮になったかと思うと、ペンライトを振るのを忘れ、じっと見入ってしまうくらい、グラフィック・映像なども含めた演出全てに細部までのこだわりが織り込まれている。ホール公演でも十分に工夫がこらされた、まるでNCT 127の魔法の世界に迷い込んだような息をのむ演出があり、どのシーンを切り取ってもアートワークとしても成立するのは、まさに”ネオ(N)・カルチャー(C)・テクノロジー(T)”をうたうNCT 127ならではの唯一無二の世界観であろう。ファーストツアーにしてこの完成度とは想像以上である。
音楽・K-POP好きだけでなく、NCT 127を知らない様々な芸術シーンに敏感な人々が観ても楽しめる内容と言えよう。昨年春に行われたShowcaseツアーではメンバー一人一人のキャラクターがわかるゲームやトークコーナー、そして数曲だったが完璧なパフォーマンスで、その二面性のギャップに早くも“NCT 127沼落ち”したファンが多数だったと思うが、今回もメンバー同士の掛け合いが可愛らしい一曲や、優しく語りかけるように歌うバラード曲、そしてメンバー個々の個性を生かした演出など、それぞれの二面も三面もの魅力をみせてくれている中、NCT 127のテーマと世界観がズドンと伝わってくるライブに仕上がっている。
注目度も高く、今回の日本ツアーは発表後すぐさま全会場SOLD OUTしてしまったため、追加発表となった3/29(金)のさいたまスーパーアリーナ公演のチケットだけは何としてでも手に入れたいところだ。
ツアーを経て彼らがどのように成長し変化していくか、どんな演出がまっているのかも非常に楽しみだ。
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