死者を迎える不可思議なレストランを舞台にした本作には、幼少期に両親を失くしながらも、逞しく生きた兄弟や、良きライバルとして甲子園も目指すも、死別してしまった親友同士など、様々なバックグラウンドを抱えたキャラクター達が登場するが、出演者たちはそれら個性的なキャラクターの役をいくつも担いながら感動的なヒューマンドラマを展開していく。その中で、各出演者がそれぞれのフィールドで培ってきた演技力や表現力を駆使しながら掛け合う姿はまさに必見だ。特に今回の再演で新たに加えられたストーリーには、死後の世界で人間の言語が理解できるようになった猫が登場。猫役を演じた石渡は、劇中様々なイントネーションで「ニャー」と猫語を連発し会場を大いに沸かせた。
さらに、物語に合わせてステージ中央に映し出されるスチール写真による映像表現は、従来の朗読劇や舞台にはない、味わい深いものとなっており、今回の再演にあたって新たに撮り下ろされたフォトシネマも数多く登場した。
公演終了後はこの日の出演者によるアフタートークコーナーへと突入。それぞれの出演者たちは、自らの本業について軽く触れながらも、本作品の魅力を様々な視点で語りあった。トークテーマを箱から引いて話すブロックでは、劇中で使用した猫耳を一人ずつ装着するなど、自由なトークで観客を賑わせた。
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