8月10日(土)東京・Bunkamuraオーチャード・ホールにて“あなたは、かつてない三銃士を目撃する”と銘打った、韓国ミュージカル「三銃士」が日本に初上陸した。
本作は、ドラマチックなストーリーの流れと、卓越した想像力とで、フランスの文豪アレクサンドル・デュマによって世に出た、大衆的な歴史小説が原作。1993年のアメリカ映画「三銃士」には、チャーリー・シーンやキーファー・サザーランドが出演しており、三銃士の座右の銘「All for one, one for all」にちなんでつけられたとされ、ブライアン・アダムスとスティング, ロッド・スチュワートがともに歌った「All for Love」は同年、アメリカのみならずカナダなどでもランキング1位に上ったほど。
こうした背景を持つ「三銃士」が、ライセンス公演と創作の融合が実現し、2009年、韓国ミュージカルとして蘇った。韓国では、「ハムレット」で演出力を認められたワン・ヨンボムによる演出・脚本に加えて、常に豪華なキャスティングが話題を集め再演を繰り返してきた。
ブームに沸き立つ韓国ミュージカル界のクオリティの高さは、いまや日本も認めるところ。その最高峰で不動の地位を誇示する作品のひとつだ。
創作とはいえ、原作の素晴らしさを十二分に生かして仕上がっている。そして、ヨーロッパミュージカル特有ともいえる絢爛豪華な舞台や王室衣装と、スピーディーなストーリー展開、スキルの高さを見せつける 剣術とダイナミックなアクション、また、ポップなミュージカルナンバーを磨きのかかった定評の“見せる”歌唱力で…と、彼らの冒険に花を咲かせる見どころが満載!
キャストに目を向けても、話題性の高さは一目瞭然。初演メンバーの一人、実力派キム・サンヒョン演じるジュサックと、韓国版「CATS」でマンカストラップ役を好演したホン・ギョンスのリシュリュ―が物語の重要な鍵を握る敵役として舞台に立つ。
ダルダニャンは、初演メンバーからのオム・ギジュンを筆頭に、K-POPから、本作でミュージカルデビューしたJun. K(2PM)、韓国公演に続く出演となったキュヒョン(SUPER JUNIOR)、チャンミン(2AM)、日本公演のみの出演となるソン・スンヒョン(FTISLAND)の5人が務め、個性あふれるそれぞれのダルダニャンで魅了する。
K-POPからもう一人、本作がミュージカル初出演となる ガールズグループWonderGirlsのイェウンもトリプルキャストのコンスタンス役で華を添える。
同日午後、2幕のアンサンブルによる政治犯が収容される監獄サン・マグリットのシーンから、初日の開演を前に、本番さながらの熱の入った公開舞台稽古が行われた。
Jun. K(2PM)のダルタニャンをはじめ、初演から“伝説の剣豪”アトスを演じるシン・ソンウと“頭脳明晰かつロマンチスト”な役柄のアラミスを演じるミン・ヨンギ、魅力的な重低音ボイスで“ホラ吹きの元海賊”ポルトス役のキム・ボムレらベテラン陣が脇を固め、ダルタニャンとアトス、2本軸で銃士たちの友情と冒険が繰り広げられる。
各シーンのミュージカルナンバーのどれもが、華やかな舞台セットを背に、圧倒的な歌唱力で劇場と観客の心に同時に響き渡ると、そこはもう、17世紀。
中でも、歌唱力に定評のあるJun. Kと韓国のカリスマロック・ミュージシャンのシン・ソンウ、声楽出身のミン・ヨンギ、魅力的な重低音ボイスのキム・ボムレのシーンは、若さと透明感に裏打ちされたハリと伸びのある歌声で、目も耳も心も陶酔の境地へいざなってくれる。
また、“謎の美女スパイ”として、華やかなドレスを身にまとい妖艶な魅力が武器のソ・ジヨン扮するミレディーはアトスと、そしてダルタニャンは、J-Min演じるコンスタンスと、という二組の恋模様を綴る歌唱シーンも見逃せない。
剣術シーンも列挙にいとまがない。ジャンプをしたりしながら、剣を自由自在に操るJun. K の姿はしなやかで、いつしかダンスを踊る姿とオーバーラップ。シン・ソンウは、剣を持つだけでオーラを放つ。両刀遣いで立ち回るキム・ボムレの剣さばきは、パワフルで滑らか。
キャスト全員が6月の記者会見で一番の見所としてあげた理由が、ここにある!
抜群の歌唱力と表現力で、観客から「天の声」の異名をほしいままにするリシュリュー枢機卿役のホン・ギョンスは、同舞台でひとり二役を演じ分けるのも、見落とせない。
実力派が勢ぞろいで、公演ごとに違った魅力のミュージカル「三銃士」は、Bunkamuraオーチャード・ホールにて8月10日~24日まで上演される。
出演:オム・ギジュン、キュヒョン(SUPER JUNIOR)、チャンミン(2AM)、Jun. K(2PM) 、ソン・スンヒョン(FTISLAND)、シン・ソンウ、イ・ゴンミョン、キム・ミンジョン、ミン・ヨンギ、ソン・ジュノ、キム・ボムレ、チョ・スンチャン、ソ・ジヨン、キム・アソン、キム・ソヒョン、J-Min、イェウン(WonderGirls)、ホン・ギョンス、キム・サンヒョン他
初日を迎えたJun. Kから届いたコメントは、次の通り。
<Jun. K(2PM)コメント>
ダルタニャンとしてファンの皆さんと会えて、とても嬉しく思っています。2PMとしてのJun. Kとはまた違う、ミュージカル俳優としてのJun. Kを見て頂けたらと思います。剣術を披露するシーンも見どころです!是非ご覧ください!正義は必ず生きている!
ミュージカル「三銃士」公式サイト: http://musical-3jushi.com/sp/index.html
取材:Korepo(KOREAREPORT INC)