最後まで許さない韓国の両親
人間関係が濃密な韓国では、今も結婚となると両家の関係が大事になってくる。
もちろん結婚は男女の個人同士の結びつきではあるが、世間的には家と家が結び合うという意識が強い。
そして、当人同士がいくら好き合っていても、家柄の違いや経済的問題などを理由に親が子供の結婚に干渉して、激しく反対する例が少なくない。
日本でならどんなに親が反対したとしても、子供が「絶対に結婚したい」と言い続ければ、親も子供の幸せを願って折れる場合がほとんどではないか。
しかし、韓国では親がいったん子供の結婚に反対すると、最後まで許さないというケースが多い。
特に男の母親が強烈に反対すれば、その結婚は難しいと言われる。韓国では男の子は母親に溺愛されて育つので、その息子自身が「親の反対がある中で結婚しても幸せになれない」という観念を持ってしまいがちだ。また、親の側も息子の幸せを考えればこそ、この結婚は絶対に許せないと強気になる。
日本以上に家族主義が強い韓国で、親の反対を無視した結婚というのは実現しにくい。そういう意味では、芸能人の結婚のニュースを見る度に、真っ先に「親の承諾があって良かった」と思ってしまう。
文=康 熙奉(カン ヒボン)