「インタビュー」料理研究家チョ・ソンオク先生

-生徒さんからは本名ではなく、"ぜんだま先生"と呼ばれていましたが、善玉先生と呼ばれるきっかけは?
日本で講演をしている時に、私の名前「善玉」の漢字をそのまま日本語読みで「ぜんだま先生!」と呼びかけてきた方がいました。その時は私も「誰のこと?」と分からなかったのですが、善玉菌などのように日本語では"ぜんだま"と読むと知って、今では多くの人が"ぜんだま先生"と親しみを込めて呼んでくれています。プロデュースした商品にも"善玉ブランド"と名前がついているんですよ。

-日本での生活も長いとのことですが、日本に来たきっかけは?
祖母からの勧めで日本に留学したのがきっかけです。でも言葉も分からず来たので、お金はあっても、どうやってご飯を買って、どうやって生活していけばいいのか分からず、当初は大変な思いをしました。

-それからどのような経緯でいまのお仕事に?
私が料理研究家の道に進んだのは、口に入るほとんどすべてのものを手作りしてくれる、オンマの料理で育ったからだと思います。幼い頃から、素材やだしの旨みをしっかりと感じられる、やわらかな味の料理を食べ続けてきたので、味覚がほかの人よりも敏感で、料理の中に何が入っているかすぐにわかるようになりました。料理上手な母だったから、食への関心は高かったんです。そして料理の世界に没頭しはじめたのは、「大切な人へ、旨味調味料を使わない、“ソンマッ(手の味)”の伝わる料理を食べさせたい」という思いと、目標ができたのがきっかけです。
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2018.03.09