-監督から見たコン・ヒョジンさんの魅力とは?
コン・ヒョジンさんは、イ・ビョンホンさんとは全く違う準備の仕方をしていたんです。イ・ビョンホンさんは役に没頭して、密度の濃い演技を見せるスタイルなんですが、コン・ヒョジンさんは緊張せず、気楽な気持ちで、役に自分を投影させる女優さんです。アドリブは多くないんですが、事前にしっかりとシナリオを読み込んで、ト書きやセリフを全部把握しているので、まるでアドリブのように、クールに自然と演じてくれる方なんです。今回、イ・ビョンホンさんと2人で登場するシーンが多くはなかったんですけど、子役の子と会話をするとき、その長所が上手く出ていたと思います。
彼女のおかげで、子役の子も気後れせずに、気楽に演技ができていたので、子役の演技を引き出すことまで、やってくれていたと思います。緊張しないコン・ヒョジンさんと、いい意味で緊張感を持って演じてくれるイ・ビョンホンさんと、2人ともすごくいいカラーが出ていたと思います。
-2人の対比が面白いですね。そして、もう1人、キーパーソンとなるジナ役は、シナリオ段階からアン・ソヒさんを念頭に置いて書かれたとか。
アン・ソヒさん自体、演技の経験は豊富ではないんですが、私が持っているイメージにぴったり合ったからです。ジナは20歳ぐらいの若い女の子で、20歳というと、これから何でもできる華やかな良い時期ですよね。そういう良いときに、良くないことを経験する人物なので、どんなイメージの人が演じたら、より可哀想だと感じるか、ということを考えたとき、アン・ソヒさんがいいんじゃないかなと思いました。
アン・ソヒさんを見ていると、新しいものっていう気がするんですよ。新しいものって、キレイで光っていて、将来はさらにステキなものになりそうだという思いがあると思うんですが、まさに彼女のイメージがそうでした。そんな彼女が、ひどい目に遭ってしまったら、観客は残念な気持ちがより募るんじゃないかなと思ったし、彼女のルックスもキャラクターに合うと思いました。
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