「コラム」やさしく覚える初級ハングル 第2回・リエゾン

ハン教授とグル助手による特別なハングル講座。2人の会話によって、初級ハングルの説明が続いていく。今回はハングルの大きな特徴になっているリエゾンを取り上げた。さっそく、ハン教授とグル助手に登場してもらおう。
リエゾンとは何?


グル「ハングルのヒアリングで注意することは、リエゾンを聞き分けるということですね。このリエゾンとは韓国語の特徴にもなっています。子音・母音・子音という組み合わせの音の場合、最後の子音をパッチムと呼びますが、そのパッチムの後に、何も音を持たない『이응/イウン』と呼ばれる子音が来たときには、パッチムがそっちに移動して母音の音を出すという仕組みのことですね。言葉で説明したときには何のことかわからない人もいるでしょうが、韓国人の名前をカタカナで表記するときを例にしてみましょう。女優のソン・ユナは、本来はソン・ユンアという表記なんですが、それがソン・ユナと発音されるのはリエゾンが関係しているんです」
ハン「『윤아/ユンア』の『윤/ユン』という字の最後にNの発音を持つ『니은/ニウン』のパッチムがあり、このパッチムが次の『아/ア』のほうに移ってユナになるんだね。なぜこういうリエゾンをするかというと、パッチムがあると発音しづらいことが多いので、言葉をなめらかにするための方法だよね。だから、韓国人が喋るときは、リエゾンがあるからなめらかになりすぎて早口になる。フランス語にもリエゾンがあるみたいだけど」
グル「元々、リエゾン自体がフランス語なんです」
ハン「だから、韓国語とフランス語はちょっとニュアンスが似ているんだね。それにしても、シンプルにリエゾンを考えると、実に理にかなっていると思う。たとえば、ユンアとユナを何度も発音してみれば、どっちが発音しやすいか一発でわかる。ユナのほうがずっと言いやすい」(ページ2に続く)

2017.10.29