「コラム」やさしく覚える初級ハングル/第1回/読み方

基本的な母音と子音を覚える

ハン「ぜひ、読むだけなら簡単だということを頭にインプットしてもらいたい。ハングルの構成は、10の基本母音と11の複合母音と19の子音。これを順番に見ていこう。まず、아(ア)・야(ヤ)・어(オ)・여(ヨ)・오(オ)・요(ヨ)・우(ウ)・유(ユ)・으(ウ)・이(イ)の10個の基本母音がある。日本語でオと発音するものが2つあり、韓国人が発音すると少し違うのだが、日本人はその違いが出ないので私はもうオと読めばいいと思う。なぜかというと、日本語で表記できない言葉を日本人が発音できるわけがないから」
グル「そうですね」


ハン「外国語を表記しようとすると、常に限界がある。しかも、片仮名でも平仮名でも表記が難しいものは発音することはできない。だから、現地で生まれた人のように流暢に喋る必要はないわけだ。たとえば、英語だってイタリア訛りもあればフランス訛りもあり、日本人が喋る英語だって現地で生まれ育った人とは違う。それと同じで、韓国語を喋ろうというときも、日本人が喋っているとわかれば、かえって韓国の人もゆっくり喋ってくれて助かる。結局は日本的な訛りが入った韓国語でいいと思う。すると、基本母音はこのア・ヤ・オ・ヨ・オ・ヨ・ウ・ユ・ウ・イという発音をこのカタカナ通りに覚えればいい」
グル「この1つの音だけで会話に使うことはないと思うけど、単語として他の言葉と組み合わされば相手もそのように聞き取ってくれるので通じますよ」
ハン「そこが大きい。言葉というのは母音と子音がくっついて単語になったうえに、前後の文脈が入り、その流れの中で喋る。すると、大体理解できる。たとえば、外国人が喋る日本語は、発音がちょっとおかしかったり間違った読み方をしても、前後の流れで何を言っているかがわかる場合が多い」
グル「しかも、相手の顔を見ながら会話するので、ボディーランゲージの効果が発揮される。だから、臆せず話すことが一番肝心です」(ページ4に続く)

2017.10.28