朝鮮王朝版ロミオとジュリエット
『王女の男』を演出したキム・ジョンミン監督は、ドラマが成功した要因をこう分析している。
「まずは、“朝鮮王朝版ロミオとジュリエット”という構造にあるのではないでしょうか。これは普遍的な話です。仇の家同士の息子と娘が愛し合い、2人の愛に最大の障害があるという基本骨格は、シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』のように、人気を呼ぶことができる構造だと思います」
「二つ目は、首陽(スヤン)大君の時代を扱ったことです。この当時の話は韓国でもっともドラマになっているはずで、叔父である首陽大君が甥である端宗(タンジョン)を殺して王位を奪うという話はとても劇的です。以上の二つが結合した構造だけに、良い結果が出るはずだと期待はしていました」
このように、キム・ジョンミン監督は歴史的な素材の良さが『王女の男』の成功の要因だったと語っている。
同時に、キム・ジョンミン監督の力量もたいしたものだ。激動の時代をドラマチックに描いたからこそ、『王女の男』はあれほど面白くなったのだ。(ページ3に続く)