人気女優の仲間入り
とにかく、キム・ユジョンは演技をすることが大好きだという。
「演技をしているときは大変ですけど、後で見るととても面白くて、またやりたくなります。以前は、『学校がいいですか、撮影現場がいいですか』という質問をよく受けましたが、いつも答えに悩みました。結局、『撮影現場に行けば学校に行きたくなるし、学校へ行けば撮影現場に行きたくなります』と答えました。これは多分、子役ならみんなそうだと思います」
こう語るキム・ユジョンだが、彼女が他の子役と違っていたのは、「やらされる」のではなく「自ら進んでやる」タイプだったことだ。
「1人でテレビを見たり、他の俳優の演技を見ると、『あの人たちはあのように演技をしているのに、私は何をしているのだろうか』と思ってしまうんです。でも、実際に撮影現場に行くと、とても大変で早く終わらせたいとも思ってしまいますけれど。そういう気持ちがずっと繰り返されるんです」
このあたりの発言は、キム・ユジョンの複雑な心境を表している。学校と撮影所の両立は本当に難しい。けれど、彼女は結局、天性の女優なのである。
将来は美術の大学に行きたい、と語っていたキム・ユジョン。もはや彼女は子役ではなく、『雲が描いた月明かり』で大人の人気女優の仲間入りを果たした。
その前途は絢爛たる輝きに満ちている。
文=康熙奉(カン・ヒボン)
写真=シン・ジュヨン
コラム提供:ロコレ
http://syukakusha.com/