「コラム」第1回 傑作時代劇『三銃士』をより楽しむ [悲劇の世子・昭顕(ソヒョン)]

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両班の令嬢から奴婢に転落するイニョプの数奇な運命を描いた『イニョプの道』が、NHKBSプレミアムにて大好評のまま幕を下ろした。その後番組として始まるのが、CNBLUEジョン・ヨンファ主演作『三銃士』だ。ドラマをより楽しむために当時の時代背景を知ろう。

世界的名作の韓国版アレンジ

17世紀のフランスを舞台にしたアレクサンドル・デュマ・ペールの小説『三銃士』。世界中で愛される名作をモチーフにしたのが、韓国で2014年に放送した時代劇『三銃士』だ。本作は、クーデターによって王位に就いた17代王・仁祖(インジョ)の時代を舞台に、三銃士たちのド迫力のアクションと繊細なラブストーリーが描かれる。

原点小説は、銃士隊に憧れてパリへやってきたダルタニアンが、ひょんなことから三銃士と出会い、絶えず訪れる困難を4人の友情とあふれる勇気で立ち向かっていくストーリー。本作も当然、その流れを踏襲していて、ダルタニャンをモチーフにしたパク・ダルヒャンと朝鮮王朝の三銃士の邂逅から物語は動き出す。

面白いのは、三銃士の面子だ。なんと、三銃士のリーダー役を担うのが、仁祖の長男である昭顕(ソヒョン)世子(=王の後継者)なのだ。彼は朝鮮王朝の王子たちの中でも、悲劇的な末路を辿る悲しき運命をもつ人物だ。昭顕世子の人物像に迫るため、当時の様子を見てみよう。

(2ページにつづく)

 

2016.09.04