
「群体」が単なるゾンビ作品を超え、集団知性と人間の個別性に対する問いを投げかけている。
映画「群体」は、正体不明の感染事態によって封鎖された建物内で、孤立した生存者たちが予測不能な形へ進化する感染者たちに立ち向かう物語。「新感染 ファイナル・エクスプレス」で“Kゾンビ”ブームを巻き起こしたヨン・サンホ監督の新作として、公開前から大きな注目を集めてきた。
ヨン・サンホ監督はこれまで「新感染半島 ファイナル・ステージ」を通じて、「新感染 ファイナル・エクスプレス」後の荒廃した世界を舞台に、終末的な世界観を拡張してきた。続く「群体」では、従来のゾンビ作品の定型を超える新たな感染者像を打ち出し、再び進化を試みている。
「群体」の感染者たちは、単純にかみつく本能だけが残った存在ではない。四つんばいで動いていたかと思えば突然直立し、人間を認識して攻撃するなど、これまでの作品とは異なる姿を見せる。
特に、集団で行動しながら情報を更新していくゾンビの進化は、集団知性によって動く現代社会を連想させる。
これについてヨン・サンホ監督は、「『群体』を制作しながら、自分がこの社会で生きるなかで感じる潜在的な恐怖とは何かを考えた」とし、「超高速で情報が行き交う社会では、集団意識がまるで生命体のように動き、その中で個別性が無力化される恐怖が物語の出発点だった」と説明した。
続けて「ゾンビ作品は、そうした潜在的な恐怖を表現する良い題材になり得ると思った」としながらも、「以前制作したゾンビ映画とはつながりのない、完全に新しい作品だ」と強調した。
さらにヨン・サンホ監督は、「集団意識が重要視されるようになり、その集団意識を模倣した人工知能まで生まれたが、『群体』では人間だけが持つ個別性を通じてヒューマニズムを描きたかった」と説明した。
また、「1人になることを選ぶ権利も、人間らしさを形作る重要な条件だと考え、今回の作品を描いた」と語った。
ビジュアルやアクション面でも従来のゾンビ作品との差別化を図った。前作ではオーディションで選ばれた俳優たちが振り付け訓練を受けてゾンビシーンを完成させた一方、「群体」では20人のプロダンサーと協業し、感染者たちの動きを作り上げた。
その結果、不気味で見慣れない動きが極限のサスペンスを生み出している。特に、頭を後ろへ反らしながら体を震わせるような動作は強烈な印象を残す。
このように「群体」は、集団意識が人間の個別性を侵食していく現代社会の不安をゾンビジャンルに溶け込ませ、「新感染 ファイナル・エクスプレス」「新感染半島 ファイナル・ステージ」とは異なる方向性の作品との評価を受けている。
第79回カンヌ国際映画祭ミッドナイト・スクリーニング部門への公式招待に続き、公開4日で観客動員100万人を突破。今後どのような記録を打ち立てるのかにも注目が集まっている。
WOW!Korea提供







