そしてスペシャルゲストとして、原作者の柚月裕子がステージへ登場!作品にちなんだ黄色く輝く向日葵の花束を坂口、渡辺、監督へプレゼントすると、会場から大きな拍手が送られた。柚月は作品について「この映画を見て3回涙を流しました。1度目はやっぱり幼少期の桂介ですね。(演じた)小野(桜介)くんのあの演技が素晴らしく、健気な様子に涙がほろりと流れ、今度は大人になった桂介が、もうこれでもかっていうぐらい追い詰められていく・・・不憫だなって切ない涙が流れ、そしてラストシーンで感動の涙を流すという、この映画には大変泣かされました。」と募る想いを馳せる。上条桂介の壮絶な人生を通して描かれる“生き切れ”という力強い本作ならではのメッセージについては渡辺が「元々台本には“生きろ”と書いてあったんですね。柚月先生にいろんな話を聞くなかで、先生の中で“生きる”ということだけではなくて、“生き切ってほしい”という言葉を3回、4回お話されたんですよ。これはやっぱり大事なワードに違いないと思いました。ラストシーンまで結構時間があったので監督に“こういう風に~”と伝えて僕のせいにしないでね、先生のせいにしてって(笑)」と話すと、柚月は「私自身、生きると生き切るって2つとも似ているけど似て非なるものみたいな。“生きる”という現在進行形と、自分たちの前を見据えて人生を“生き切る”っていう覚悟。とても大切な、私の中にもあったワードだったんだなと気づかせて頂きました。」と、本作の渾身のメッセージ“生き切る”に関する撮影秘話が飛び出し、会場は2人の話に熱心に耳を傾けた。
また柚月は本作に対して“嫉妬”したところがあるといい「実は本になる前の連載の段階で、桂介と仲がいい設定の女の子を出したんです。ただ私はその女の子を小説ではなかなか動かせなかったのですが、映画で監督がしっかりと描いてくださっていたので、良かったなと思うと同時にちょっと悔しいなと思いました。」と、土屋太鳳演じる映画オリジナルキャラクターの桂介の元婚約者・宮田奈津子を挙げ、嫉妬も込めて本作を大絶賛した。
最後に渡辺から「この映画がどういう風に成長するか、皆さんのお力をいっぱい借りながら育てていって頂ければと思います。」、坂口から「この作品の良さが伝わったらいいなと思います。監督もさっき仰っていましたが、夏から命がけでみんなで撮った作品です。この劇中で登場人物たちが生き切った様を見届けて頂いて、作品を少しずつ大きいものにして頂けたら嬉しいです。」と熱い言葉が贈られ、盛大な拍手と共に初日舞台挨拶は幕を閉じた。胸を熱く焦がす力強いメッセージが混迷の時代を生きるすべての人の心を照らす―心震える慟哭のヒューマンミステリー『盤上の向日葵』をぜひ劇場でご覧ください。
・映画『盤上の向日葵』予告編
b
映画『盤上の向日葵』
◆タイトル:盤上の向日葵
◆公開:大ヒット上映中
◆配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント/松竹
◆コピーライト:(c)2025映画「盤上の向日葵」製作委員会
【作品情報】
山中で発見された白骨死体。手がかりは、この世に7組しか現存しない将棋の駒。容疑者は、突如将棋界に現れ棋士たちを圧倒し、一躍時の人とな った天才<上条桂介>。捜査の過程で、賭け将棋で裏社 会に生きた男<東明重慶>の存在が浮かび上がり、やがて、謎に包まれた桂介の生い立ち が明らかになる。それは、想像を絶する過酷なものだった...。
衝撃の結末、魂が震える慟哭のヒューマンミステリー。
『盤上の向日葵』
出演:坂口健太郎 渡辺謙 土屋太鳳
監督・脚本:熊澤尚人
原作:柚月裕子「盤上の向日葵」(中央公論新社)
音楽:富貴晴美
主題歌:サザンオールスターズ「暮れゆく街のふたり」(タイシタレーベル / ビクターエンタテインメント)
製作:「盤上の向日葵」製作委員会
公式HP:https://movies.shochiku.co.jp/banjyo-movie/
公式X/Instagram:@banjyo_movie











