「舞台挨拶」映画『盤上の向日葵』公開初日舞台挨拶が開催!原作者・柚月裕子が感動のあまり号泣&嫉妬するほどの絶賛ぶり! 坂口「命がけで撮った作品」熱烈に太鼓判

「孤狼の血」の柚月裕子による同名小説「盤上の向日葵」を原作に、坂口健太郎と渡辺謙の魂の演技バトルで魅せるヒューマンミステリー『盤上の向日葵』が大ヒット上映中。とある山中で身元不明の白骨死体が発見された。手掛かりは死体とともに発見された高価な将棋の駒。捜査の末、その駒の持ち主は、将棋界に彗星のごとく現れ時代の寵児となった天才棋士、上条桂介だと判明する。さらに捜査の過程で、桂介の過去を知る重要人物として、<賭け将棋>で圧倒的な実力を持ちながら裏社会に生きた男、東明重慶(ルビ:とうみょう しげよし)の存在が浮かび上がるー。

先月開催された釜山国際映画祭のワールドプレミアでもひときわ大きな歓声を浴び、屋外メイン会場に集まった4,500人もの観客を魅了しスタンディングオベーションを受けた本作。公開を迎え「演者の熱演に慟哭」「ミステリーの表情と骨太人間ドラマ、どちらもあって物語にぐいぐい引き込まれる」「将棋を全く知らずとも楽しめた」「人生最後に見たい作品だと思った」など早くも絶賛の声が続出。本日いよいよ公開を迎え初日舞台挨拶が開催となった!

坂口健太郎さん

上映を終え観客の感動が漂う会場には、アマチュアからプロ棋士へと異例の昇進を遂げた主人公の天才棋士・上条桂介役の坂口健太郎、坂口とは初共演で、将棋指しとしては超一流だが人間として最低な伝説の賭け将棋の真剣師・東明重慶を演じる、日本映画界を代表する名優・渡辺謙、監督を務め原作者も絶賛する脚本も書き上げた熊澤尚人ら豪華ゲストが登壇!

晴れて初日を迎え、主演として作品を引っ張ってきた坂口は「初日を迎えるとそこからお客様のものになるというか。映画を作っている中で、どう感じて、どう受け入れてもらえるかというのは、封切りした瞬間に手元から離れていくような感覚になりますね。寂しい気もしますけど、皆さんにこの作品が受け入れてもらえて、少しずつ大きくなっていく様を見続けられるのはすごく嬉しいことだなと思います。」とついに公開を迎えた喜びの想いを膨らませる。さらに自身の演じる上条桂介についてSNSでは「桂介、頑張れ」という声や「涙が止まりませんでした」や「余韻が凄まじい作品」などの感想が上がっていることに対しては「撮影中は監督や共演者の方々と色々なものを信じて1つずつシーンを撮っていったものが、実際に映画となって上映されるのはやはりどこか緊張感はあります。でも初日を迎え想いが伝わったと感じ取れる声を聞くと、救われたような感覚になりますね。」と感謝の気持ちを語った。

坂口健太郎さん&渡辺謙さん



さらに桂介の人生に情熱と絶望をもたらす、彼の人生には欠かせない人物・東明重慶役の渡辺謙は「映画がお客様に届いてから逆に育っていくんだといつも思っています。もちろん、こんな酷い人生を皆さん歩んでいるわけではないですけど、それに繋がるものや震えるものをきっと持ってらっしゃるんじゃないかなという気はするので。この映画がこれからまたたくさんの方々に伝わっていくことを祈っています。」と日本映画の中でもかなりハードかつ強さと深さを持った本作に希望を託した。そして構想から8年、脚本と監督を務めた熊澤は公開を迎えられたことに対して「長きにわたってプロデューサーの皆さんにも協力してもらいながら、撮影するまでたくさんの苦労はしましたが、でもやっぱり実際に坂口くんと謙さんにお会いして、お2人で凄く良い形で撮影できました。猛暑の中撮影したので、その分お2人に負けないぐらい僕も熱量を持って映画に闘魂を込めました。」と夏の暑さに負けない熱量の高い撮影を振り返った。

渡辺謙さん

本作で初共演となった坂口と渡辺は当時の撮影を「東明を演じている謙さんに会う時間が多かったので、東明がでてくるシーンは不穏な空気や緊張感がありました。謙さんはすごく軽やかな方だったので、カメラが回る直前ぐらいまでいろんな話をしているのですが、「よーい」の声がかかった瞬間に2人ともスイッチが切り替わる、という撮影をしていた気がします。」と渡辺謙とのコンビネーション抜群の撮影を振り返る。そして劇中の中でもただならぬ気迫を放ち、まさに“盤上の死闘”と呼ぶに相応しい、柄本明演じる東北一の真剣師・兼崎元治(かねさき もとじ)との真剣勝負について、坂口は「その瞬間何かが充満している感じというか。2人の上で斬りあっているような、そんな空気が流れていました。だからすごく不思議な体験で、面白い瞬間に桂介として立ち会わせてもらったなと思います。」と、気迫あふれる現場を語る。渡辺は「もうその瞬間に“バケモンが来たな”っていう感じがあって。思い描いていた10倍ぐらいの化け物感があったので、じゃあ俺も負けないぞという感じで。それをしっかり坂口が受け止めてくれました。」と、何十回も共演を重ねている柄本との真剣師同士の大勝負を振り返る。

熊澤監督

そして桂介が東明から生きる指針を受け取り、桂介と東明、人生最後の真剣勝負を繰り広げるクライマックスのシーンについては、渡辺が「原作はもっと切なくて悲惨な最後だったんですよ。脚本上では優しくなっていたので、原作の最終的に彼が本当に背負わざるをえないものを、僕も彼に背負わせなければいけないという想いがありました。」と、心揺さぶるラストシーンへの熱い想いを語る。坂口もまた「もしかしたら桂介はもっと悲惨な結末だった気がします。でもある意味妙に背負わされたというか、だから生きる理由が見つかったような気がしていて。謙さんの東明に対しての愛情だったり、その愛情がきっと作品の魅力にもなってくるだろうし、その役を生き切るということはすごく学ばせてもらいました。」と、まさに東明のように坂口の人生にも影響を与えたよう。熱き演技を繰り広げる坂口と渡辺は「こんな競演を見たかった」と思わせる瞬間をいくつもスクリーンに刻んでおり、その瞬間にしか生まれない“生”のドラマをぜひ目撃してほしい。

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2025.10.31