撮影中のエピソードについて聞かれると、チェ・ジウは「映画は暑い夏のコロナの時期に撮影しました。そんな中、狭いエレベーターのシーンがあったのですが、早く撮影して撤収しないといけませんでした。アクションもあり大変な撮影で、時間がタイトだったわりには、皆さんが緊張していたからか急いで撮ったにも関わらずみんなの息がぴったりでした。このシーンはどんな風に出来上がるのかと心配したのですが…」と話し、「満足できましたか、監督?」と投げかけると、監督は「とても満足しています。暑い日に撮影したのですが、チェ・ジウさんは衣装を重ね着しなくてはいけなくて、暑い中アクションもあったので大変だったと思います。特に表情の演技も気を使っていたのですが、この映画のシグニチャーになるようなショットが撮れました」と語った。
また、日常の裏に潜む恐怖を描いたスリラーである本作にちなみ、最近体験したゾッとしたエピソードについて聞かれると、チェ・ジウは「最近はニュースを見ると、信じられないような事件や怖ろしい事件が起きています。どうしてもニュースを避けたい気持ちになってしまいます。実際にこんな怖いことは起きてほしくないですよね。自分自身も経験したくないですし、ここにいるみなさんの身にも起こらないことを願っています」と話した。
監督は「映画の中にはニュースのコメントが出てきますが、実際に韓国で起こった事件を基にしています。いまは人と人の間にさまざまな犯罪が起きています。以前は人と人の間には安全な“壁”があると信じていましたが、映画を観るとその壁が壊れてしまったのではないかと思うかもしれません。今はそのように安全ではない時代になっていて、これはもしかしたら“ニューノーマル”なのかもしれません。この映画は最近、私が感じた怖いことをモチーフにしてつくった作品です」と語った。
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