コメント一覧
屋外と室内。下階と上階。繊細に描出する事で、絶妙な体感温度(映画)に!しかしクォン・へヒョさん、モテ過ぎだぜ!羨ましい!
光石研(俳優)
その街の名を知らない。どこかの路地裏に建つビルで地獄の階層を巡る人がいる。未来が語られる会話のなかに光州と済州という名だけは聴こえた。でも、門を一度くぐった彼がそのビルを出られる日はきっと来ない。
杉田協士(映画監督)
窮屈で閉塞的な人生の世界線。「あの時こうしていれば、もしああしていれば」そんな後悔や希望も、穏やかかつユーモラスに、軽快に行き来する約90分。 登場人物たちの部屋を覗き見しながら、自分の人生も振り返らせられる。
竹田ダニエル(ライター・研究者)
物語の転換点は、文字通り点である。その前後に延びる時間は日常線とでも呼べるだろう。この作品は日常線のみを描く。そして人はどれほど転換点を迎えようとも、日常線においてはいつも同じものを求めているのである。
玉置周啓(MONO NO AWARE)
見る事のできない明日と戻る事のできない昨日を引きずりながら今日も自分の歩幅は少しづつ変化していく。現実は思っているより複雑でおかしみに満ち溢れていて、入り組んだ時制を巻き込みながらフレームの外に宇宙を見せる。ホン・サンスの映画は常に窓の外へと繋がっている。
甫木元空(映画監督、ミュージシャン)
夢?妄想?パラレルワールド?小さな四階建てビルの中で起こる出来事、不思議な時間の流れに迷い込みます。人の会話を勝手に覗き見してる気分になるほどのリアルな会話劇に見入ってしまいました。
三嶋ひな(モデル)
アパートの敷地内だけで撮られた他愛のない時間。酒を飲みふとベランダに出た時の柔らかな笑みに、なぜ人生を覗いた気になるのだろう。ホン・サンスは「映画みたい」という言葉の意味を軽やかに転覆させていく。
井戸沼紀美(上映と執筆 肌蹴る光線)
<順不同・敬称略>
ホン・サンス監督日本公開最新作『WALK UP』は、2024年6月28日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿シネマカリテ、アップリンク吉祥寺、Strangerほか全国順次ロードショー。
『WALK UP』
監督・脚本・製作・撮影・編集・音楽:ホン・サンス 出演:クォン・ヘヒョ、イ・ヘヨン、ソン・ソンミ、チョ・ユニ、パク・ミソ、シン・ソクホ
2022年/韓国/韓国語/97分/モノクロ/16:9/ステレオ 原題:탑 字幕:根本理恵 配給:ミモザフィルムズ
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