「Eye Love You」は韓国OTTの強いシリーズものをたくさん観た視聴者なら、うずうずしたドラマが面白くなさそうだが、むしろそれでもっとよかった。ピリッとした麻辣味よりオーガニックに近いコンテンツだ。テオが侑里の手を握るだけでも、“ドキドキ”して“キラキラ”するのがたちまち適応される。
恋の進度も“全国民視聴可”を付与してもよい。5話の33分が過ぎてから、公園で“初チュー”をするが、この時侑里はじっとしている。そうするうちに、6話のラッコを見ることができる北海道の霧多布岬のエンディングシーンでキスが叶った。
ヒョプ様には日本女性たちが喜びそうな要素はたっぷり入っているという。チェ・ジョンヒョプはストレートに愛を伝える男でありながら無害なマナー男だ。このドラマは言語の違いと文化の違いによる誤解でつづり合わせ、エピソードを続ける。
侑里はテオの隣の席にいる女性社員の仁科がテオにバレンタインのチョコレートを挙げながら、韓国語で「甘いのが好き?(タンゴッチョアヘ)」と述べ、「好き(チョアヘ)」という言葉だけ聞いた侑里は悩みに陥る。その上テオは侑里とレストランで食事をしながら、「仁科が食堂を教えてくれた」と話す。もちろん仁科があげたそのチョコレートは義理チョコであることが明らかになるが、侑里は「チョアヘ(好き)」と「サランヘ(愛してる)」の違いで悩んだりもする。ヌナ(年上女性を指す言葉)と呼ぶこと、「ご飯食べましたか?」と聞くことの文化の違いも出る。
テオも侑里にストレートに接するが、社長であり侑里と創業当時花岡と独特な関係であることを知り、失望する。特別ではないというのがどんな意味なのかを考えながら、“直進”することを辞めたりもする。
「Eye Love You」は日本のドラマだが、韓国の男性俳優が韓国人として出演するには、緻密な企画力が加味された。CJ出身のプロデューサーが日本の大学院に留学して、このようなアイデアを提供しながらスタッフとして参加している。チェ・ジョンヒョプが瞬間的に韓国語でセリフをいう時、字幕を入れずに好奇心を誘発させたのも抜け目がない企画。
チェ・ジョンヒョプはこのようなテオ役をこなすために、少なからぬ努力を注いでいる。外見だけで勝負するのではないということだ。南アフリカに留学経験があるチェ・ジョンヒョプは、英語は可能だが日本語は下手だ。セリフが出ると、日本の俳優が感情を入れて読んだ動画をもらい、セリフを覚えるようにしながら、チェ・ジョンヒョプの感情に作り上げた。日本のドラマが事前製作制ではなく、ほとんど生放送の製作体制なので、チェ・ジョンヒョプは収録現場と宿所だけを行き来しながら役をこなすことに心血を注いでいるという。
WOW!Korea提供