2部に入る前のブリッジ映像では、韓国でバンドメンバーと共に練習している姿や韓国から日本に来るまでの空港内での様子、そしてホテルでの自撮り映像などが映し出された。ベッドに横たわり、前髪を整えながらカメラを真っすぐ見つめてくる彼氏感のある映像に、ファンもキュン死に寸前! ステージ上でも映像でも見せる彼の甘い微笑みにファンは頬が緩みっぱなしだったに違いない。
ドキドキの映像が終わると、ステージにバンドメンバーがスタンバイ。演奏が始まると、なんとアン・ヒョソプは客席から登場してさらにファンをドキドキさせた。1階席の通路を回ってからステージに着くと「2階、3階、4階に行けなくてごめんなさい」と客席すべてを回れなかったことに残念がるが、ファンからは「大丈夫だよ」と温かい声が飛びかい、ファンの声に優しく微笑んでいた。
そして、「僕たちだけですね。リラックスして楽しみながら皆さんと時間を過ごしたいと思います」と伝え、ピアノの前に座ると、「緊張しますね」とぼそり。そして、鍵盤にそっと指を置くとゆっくりと音を奏で、優しく歌い始めた。1曲目に披露したのは、「Can’t Take My Eyes Off You」。優しく包み込むように歌うと、少しずつ声が力強くなり、それと同時にギターとドラムが加わっていく。元気いっぱいのサウンドが会場に響くと、彼は立ち上がってマイクスタンドを片手に持ちながらステージ中央へ。そして、「♪I love you baby!」と情熱的に力強く歌い上げた。
続いて、彼は「何を歌おうか悩んだのですが、せっかく日本に来たので日本の曲を歌おうと思って準備しました」と、尾崎豊の「I Love You」を披露。この曲は韓国語でもカバーされているため、始めは韓国語で、そして2番の歌詞からは日本語で優しく歌い、ファンを感動させていた。
「レッツゴー!」という掛け声で始まったのは、高校生のころから聴いていたというBeyonceの「Love On Top」。ステージをリズムよく歩きながら、「♪自分に必要なのはあなた 愛しているのはあなた」と爽やかな笑顔で歌い、会場も軽やかなリズムに合わせて手拍子で応える。会場のムードが高まるなか、アン・ヒョソプが小学生のころにカラオケでよく歌っていたW.H.I.T.Eの「Dream Of Square」では、元気よく伸び伸びと歌い、まるで小学生に戻ったように無邪気で明るい表情を見せて、会場は「一緒に楽しみたい」という気持ちであふれかえっていた。
煌びやかなキーボードの音色会場に響くと、Ruelの「Painkiller」のステージへ。けだるくゆっくりとしたリズムに合わせて、ステージをゆっくりと一歩一歩進みながら、「♪こっちに来て そばにいて 僕が苦しい時は寄り添って」と、音楽を通して彼の心の内を届けた。
今回はカバー曲の構成となったが、いつかはオリジナル曲を作って聴かせたいと約束してくれたアン・ヒョソプ。1曲目でもピアノの腕前を見せてくれたが、ドラマ「いつかの君に」のOSTであるソ・ジウォンの「Gather My Tears」でもピアノの弾き語りで会場を惹きつけた。歌い終えてもしばらく目を閉じて、ファンの大きな拍手をしっかりと受け止める彼。そっと目を開けると、彼は「皆さんがこの曲を聴きたいだろうなと思って準備しました」と選曲理由を伝えた。
イベントはあっという間に終盤を迎え、最後の曲を歌う前に、彼が好きなエーリッヒ・フロムの「愛するということ」という本のワンフレーズを読んでくれた。そして、その言葉を借りつつ、ファンが自分を愛することを選んでくれたことに感謝し、苦しい時でもお互いにそばにいて支え合いたいという気持ちを伝えた。
真心のこもった言葉を届けた後、最後の曲としてYBの「Blue Whale」を披露。力強いバンドサウンドに体を揺らしながら、「♪君が進む道がしんどくてつらいとき 言ってほしい 隠さずに 君は一人じゃない」と歌いながら客席を眺めて微笑むアン・ヒョソプ。歌い終えると、「ありがとうございます」と深くお辞儀をしてステージを去って行くが、彼に向けられた拍手は、アンコールを求めるファンの熱い想いが込められた手拍子へと変わっていく。
そして、場内が明るくなると、アンコールに応えて再登場したアン・ヒョソプ。彼は「素敵な思い出をありがとうございます。たくさんのエネルギーと愛を持って一生懸命生きていくことができます」と伝えた。
この瞬間を写真に残すために、ファンと一緒に記念撮影を撮ることにし、彼が客席に背を向けてポーズを取ると、突然暗転しファンからのサプライズ映像が流れた。その映像には、「感動と幸せをありがとう」、「いつも健康でいてください」、「これからもヒョソプさんの味方」、「俳優という道を選んでくれてありがとうございます」といったメッセージが映し出され、彼を感動させていた。
アンコール曲として披露したのは、ONE OK ROCKの「Wasted Nights」。挑戦することを恐れずに、無駄な夜を過ごしたくないというメッセージが込められているこの曲は、彼の生きる人生の方向性が歌詞に込められているということで選曲したそうだ。力強いドラムサウンドに乗せて、体を揺らしながら熱く歌う彼の姿に、ファンも両手を左右に揺らしながら「♪I don’t wanna wait」と熱唱し、会場の一体感はより一層増していった。
花吹雪が舞う中、会場を見渡して笑顔を見せるアン・ヒョソプ。ステージを端から端まで歩き、深くお辞儀をして「ありがとうございます」と感謝の気持ちを伝えると颯爽と走り去り、ファンの心にときめきの余韻を残し幕を閉じた。
取材:Korepo(KOREAREPORT.INC)