さらにユ・アインが出演を検討中だったNetflixシリーズ「地獄が呼んでいる2」側は悩んだ末、ユ・アインが演じた“チョン・ジンス”役を俳優キム・ソンチョルに替えてキャスティングし、6月中にクランクインすることにした。ユ・アインはまた、前作である映画「声もなく」でタッグを組んだホン・イジョン監督の新作「復讐の鬼(原題)」で再会を検討していたが、今回の事件で不発に終わったことが分かった。ユ・アインが出演したもう一つの映画「ハイファイブ」の場合、撮影を終え現在は編集作業中だ。「ハイファイブ」側は、編集作業を経た後で捜査の進行状況を見守るという立場である。ただ、捜査から起訴後の宣告結果が出までに多少時間がかかるという点で、編集作業が終わってからも公開時期を決めることは簡単ではないとみられる。
なおユ・アインの次回作に出演した一部の俳優らは一連の過程を見守り、残念で心苦しい心境を打ち明けたりした。「スンブ」に出演したヒョン・ボンシクは最近、自身のSNSに「残念さと心残りが交差している。映画『スンブ』が見たい。本当に見たい。今回はウソではない」と残した。また「終末のフール」に出演したキム・ヨンウンも、「キャスティングされたときの嬉しい電話も、ドキドキした最初の撮影の記憶も、すべて水の泡になろうとしている」と吐露した。彼は、「何より忍耐と犠牲で耐えて集まった数多くのスタッフ。またそれぞれのキャラクターを輝かせるために、固く団結した俳優たち、そしてその誰よりも切実だった監督。また闘病中にも関わらず、執筆を止めなかった作家さん、そして制作を引き受けて最後まで現場をケアした制作会社。彼の間違った行動が事実なら、思いもよらないことの代償であることは確かだ。かばうとか擁護する考えなどましてやない。当然代価もなければならない」とし、「ただそのままいつまでも、そのように数多くの人の苦労や犠牲で誕生を待っていた『終末のフール』が、世の光を見ることができないかもしれないと残念なだけだ。混沌の時代を生きていく微弱な俳優として、どのような姿で歩いていくのか悩みに悩んでみる」と心境を伝えた。
先立って、ユ・アインの容疑は食品医薬品安全庁が彼の常習プロポフォール投薬状況をつかんで、警察に捜査を依頼したことで明らかになった。先月2月5日にインチョン(仁川)国際空港でユ・アインの身柄拘束捜索令状を執行した警察は、国立科学捜査研究院に彼の毛髪、尿などを精密鑑定依頼した。その結果、ユ・アインはプロポフォール、ケタミン、大麻、コカインなど全麻薬4種類成分が検出され、単純なプロポフォール投薬疑惑が、麻薬スキャンダルへと拡がった。
ユ・アインは、麻薬専門捜査検察出身及び大手法律事務所出身の豪華弁護団を立てて、捜査に備えた。警察は、召喚調査で彼の投薬経緯を集中的に調査したことが分かった。召喚調査以前には、ユ・アインの自宅やプロポフォールを処方された所と疑われる病院及び医院を押収捜索し、病院関係者とマネージャー、知人などを参考人として呼び調査を続けた。警察は、投薬経緯及び目的を追加で調査した後、ユ・アインの逮捕状申請可否を検討し、最終決定するという方針である。
ただ、法曹界関係者はユ・アインの拘束の可能性は希薄であるという立場だ。刑法専門弁護士のシン・ミニョン氏は、「ユ・アインが逃走の可能性が低いとしている点もそうで、芸能人ではなくても麻薬投与の初犯は大部分非拘束捜査を受ける」と説明した。続けて、「処罰のレベルも単純な投薬初犯である場合は実刑を受ける可能性が低い」とし、「容疑を認めて反省しようとする態度が認められ、罰金刑や執行猶予を受ける場合が多い」と推察した。
WOW!Korea提供