まず韓国銀行によると、2021年の韓国の家計純資産は11％増えた。家計の約76％を占める不動産価格が2020年以降急騰したことによるものだ。
比較的富の誇示が自然に容認される社会の雰囲気も一役買ったという分析だ。マッキンゼー・アンド・カンパニーの調査によると、韓国の回答者の22％が贅沢品を誇示するのは悪いと答えたが、これは日本（45％）と中国（38％）の半分水準だった。

モーガン・スタンリーはまた、高級ブランドが消費者の需要をさらに促進するために韓国の有名アーティストを抜擢している点も韓国の高級消費増大の要因だとあげた。イ・ミンホ（フェンディ）、G-DRAGONとJENNI（シャネル）、IU（グッチ）がグローバルブランドの広報大使（アンバサダー）に抜擢され、最近ではディオールがBTSジミンをグローバルアンバサダーに選定した。
実際に高級ブランドも韓国で販売好調を見せている。

イタリアの高級アウトドアブランド「モンクレール」は、昨年第2四半期の韓国での収益が新型コロナ大流行前と比較して2倍以上増加したと明らかにし、「カルティエ」の所有者であるリッチモンドグループは、2022年に韓国で収めた売上が1・2年前に比べて2桁に増加したと発表した。高級雑貨ブランド「プラダ」は中国の封鎖で昨年の売上が減少したが、韓国と東南アジアでの実績好調のおかげで減少幅が緩和されたと説明した。