「コラム」そこにパク・ソジュンがいた!/第3回「両極端のキャラクター」

パク・ソジュンが主演したドラマ『梨泰院クラス』。このドラマの魅力は、何と言っても、主役のパク・ソジュンが野望に燃える若者をどう演じきるか、ということだ。

JTBC『梨泰院クラス』公式サイトより

演じるキャラクターが違いすぎる
パク・ソジュンの主演ドラマといえば、『キム秘書はいったい、なぜ?』が印象的だった。このドラマでは、ルックスも仕事ぶりも完璧なカリスマ経営者を演じていた。
しかし、長く仕えたキム秘書(パク・ミニョン)が辞めると言い出したとたんに、そのカリスマぶりがガタガタと崩れてしまう。そのように、落差を感じさせるコミカルさもドラマの面白さに結びついていた。
今度の『梨泰院クラス』は違う。落差もなければ、コミカルでもない。まさに、パク・ソジュンは頭を短く刈り上げて突っ走る男を演じている。
その主人公の名はパク・セロイだ。

彼は、妥協できずに高校を中退した後、暴力事件まで起こして奈落の底に沈んだままだった。しかし、初恋の人がいるという話を聞いて梨泰院(イテウォン)にやってきた。ここは、多国籍でエネルギッシュな街だ。
この街で自由な雰囲気を感じたパク・セロイは、壮大な野望を持つ。「ソウルの代表的な繁華街である梨泰院を自分の街にしてみせる」という意気込みなのだ。

彼は決心する。
「簡単に生きちゃいけない。難しい人生ほどいいんだ」
まさに、それだけの覚悟があればどんな苦難にも立ち向かっていける。
そんな一途な男がパク・セロイだ。
『キム秘書はいったい、なぜ?』で演じたカリスマ経営者から『梨泰院クラス』のパク・セロイへ……。
あまりにも演じるキャラクターが違いすぎるが、それゆえに、視聴者はパク・ソジュンが見せる七変化を楽しむことができるのだ。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

コラム:ロコレ提供

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2022.12.30