ドラマ『シュルプ』は終了した後も様々な反響を呼んでいる。本当に面白い時代劇であったし、ストーリーの緊迫感が凄かった。しかも、ファリョン王妃に扮したキム・ヘスの演技力も素晴らしかった。
画像=tvN
王妃と大妃の対立
『シュルプ』は朝鮮王朝時代が舞台になっているが、設定はすべて架空である。実在した登場人物はいないのだ。
しかし、史実を上回るほど物語がリアルだった。史実を徹底的に研究してストーリーを作っていったからだろう。
キム・ヘスが演じたファリョン王妃は5人の息子を立派に育てようと奮闘努力していく。しかし、ことごとく邪魔するのが、キム・ヘスクが扮する大妃である。
この2人が対立する場面の緊迫感はとてつもなかった。名優同士が火花を散らすので、ドラマは常にピリピリと引き締まっていた。
なぜ大妃は嫁でもあるファリョン王妃を嫌うのか。彼女はもともと側室でありながら先王の王妃を廃妃に追い込んだ女性だ。そのうえで、息子を次の国王に即位させることに成功した。とにかく、裏工作が得意であり、今度も自分の影響力を誇示して側室たちを味方に付け、気に入らないファリョン王妃を排除しようと狙っていた。
注目のムン・サンミン
大妃は本当に手ごわかった。
しかも、権力欲が強い高官を思い通りに動かした。
ファリョン王妃はどうしても劣勢に立たされたしまった。
しかも、ファリョン王妃が溺愛していた世子(セジャ)が急死してしまい、新しい世子は能力重視で選ばれることになった。
大君(テグン/王妃が産んだ国王の息子)と君(クン/側室が産んだ国王の息子)が入り乱れて、激しい選抜競争が続いていくのだが、その中ではソンナム大君に扮したムン・サンミンが本当に印象的な演技を披露して大人気となった。
ムン・サンミンは2000年生まれの22歳。俳優のキャリアをスタートさせたばかりだが、早くも話題作で重要な役を演じてブレークした。
これから主役級の活躍を見せていくことだろう。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)