BTSのJINが12月13日に入隊することになった。新兵訓練を受けるのは、京畿道(キョンギド)・漣川(ヨンチョン)郡の師団だという。詳細な師団名は明かされていないが、いずれにしても最前線の部隊でJINは新兵訓練を受けることになった。
志願した可能性が高い
漣川郡というのは京畿道の最北部であり、軍事境界線と接している。
ここは、朝鮮戦争のときに激戦地になった。私も行ったことがあるが、乗っていたバスが何度も軍の検問を受けるほどピリピリ緊張する場所だ。
この地域にある師団は、もし北朝鮮と戦争になったら、真っ先に防衛作戦を行なっていかなければならない。正真正銘の最前線なのだ。
ここで5週間の新兵訓練を受けるということは、JINが最前線の師団を志願した可能性がとても高い。
漣川郡は韓国で一番寒い地域であり、山間部なので訓練も平地より体力を消耗する。厳しい環境が待っているのは間違いない。
陸軍に入った現役兵は、韓国中部の論山(ノンサン)に位置する陸軍訓練所で新兵訓練を始める人が多い。
しかし、最前線の師団にある新兵教育隊で新兵訓練を受ける人もいる。JINがそのケースに当たるわけだ。
最前線の師団で新兵訓練を行なうと、そのまま師団に所属して兵役中は最前線で兵役を全うすることが一般的だ。
そして、軍事境界線の近くに駐屯している師団では、軍事境界線の特別な警戒が重要な任務になってくる。周辺は山間部であり、アップダウンが多い。このように地形の高低が大きい地域では戦車が使えないので、歩兵が頼りになる。それだけに、山野をかけめぐって歩兵がどれだけ動けるかが最前線の師団の生命線になっている。
韓国の全師団の中で「訓練の量が一番多い」と言われているのも、任務と駐屯地域が大いに関係しているわけだ。
とはいえ、基本的な新兵訓練プログラムは他の師団と同様だ。最前線の新兵教育隊だけが特別に厳しいというわけではない。ただ、山間部という地域的な特徴があり、体力を鍛える訓練がさらに加わっていく。
除隊は、2024年6月12日予定になるだろう。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)