<WK寄稿>領収書、必要ですか?=韓国

3年前、家内と日本に行くため仁川空港の航空会社のカウンターに行き手続きをしようとパスポートを提出したところ、家内のパスポートの期限が切れていると言われ、慌てました。女房を残して一人で出国するわけにもいかず…。

ところがどっこい!空港に外交部の旅券課の出張所があり、そこで本人確認のための「住民登録証」を提示したら何と臨時パスポートを即座に発行してくれるではありませんか!「何これ?! 」こんなに簡単にパスポートを発行してくれていいのと、こちらが当惑しました。何と便利な行政サービスなのかと。電算化様様です。

「住民登録証」さえあれば可能とは?!

この住民登録証は日本の「マイナンバーカード」のようなものですが、その機能は数倍優れものです。身元の確認だけでなく、保険証の代わりになりますので病院に行く時、いちいち保険証を持っていく必要がありません。その他いろんなデーター(預金有無、病歴、図書館の貸し出しカードの代用等あらゆる個人情報)がつながっていますのでこのカード一枚でほとんど事足りるので便利です。

この住民登録証は1968年に北のスパイの浸透(自国民か北朝鮮のスパイかを見分ける)を防ぐために作られましたが、今では進化しいろんな場面で機能しています。けれども個人データが悪用される危険性もあるので便利だと一概に喜んでばかりいられません。これが独裁政権に悪用されたりされるとプライバシーが筒抜けになりがんじがらめになる心配もあります。

けれども昨今のパンデミックの時はコロナ発生者の追跡、ワクチンの接種など、迅速な機能を発揮し拡大防止に役立たせましたので痛し痒しです。

付言
先日、日本のある団体から諮問委員になってもらえないかとの依頼がありました。ついてはFAXで履歴書を送ってくれとのことでした。FAXで!? 絶句!!!

※権鎔大(ゴン・ヨンデ)韓日気質比較研究会代表の寄稿。ソウル大学史学科卒業、同新聞大学院修了。大韓航空訓練センター勤務。アシアナ航空の日本責任者・中国責任者として勤務。『あなたは本当に「韓国」を知っている?』の著者。

WOW!Korea提供

2022.08.08