2022年ベルリン国際映画祭で、長編27作目の最新作『小説家の映画(仮題)』が銀熊賞(審査員大賞)を受賞し、3年連続銀熊賞受賞の快挙を果たした名匠ホン・サンス監督。彼の待望の新作2本『イントロダクション』と『あなたの顔の前に』が、遂に6月24日(金)に日本公開を迎える。
是枝裕和監督作『ベイビー・ブローカー』で、韓国人俳優として初めてカンヌ国際映画祭男優賞を受賞したソン・ガンホは、ホン・サンスの初監督作『豚が井戸に落ちた日』(96)で映画デビュー。同作で共にデビューを果たした韓国映画界の名匠と韓国を代表する俳優の新作が運命的にも同日公開となった。
2021年カンヌ国際映画祭プレミア部門招待作となる『あなたの顔の前に』は、長いアメリカ暮らしから突如、韓国に帰国した元女優サンオク(イ・ヘヨン)が過ごす一日の出来事を通して、一人の中年女性の心の深淵に迫ったホン監督の新境地がうかがえるドラマ作品。「ホン・サンスの最も感動的な作品の一つ」と評され、監督の公私にわたるパートナーのキム・ミニがプロダクション・マネージャーを務めたことでも話題の一作となる。
このたび、ニューヨークのFilm at Lincoln Centerで 4~5月に開催されたホン・サンス監督の特集上映「The Hong Sangsoo Multiverse: A Retrospective of Double Features」にて、日本公開に先立ち『あなたの顔の前に』が上映された。上映後のQ&Aセッションには、2017年以来、ニューヨークを訪れたホン・サンス監督が登壇。観客を前に、本作で監督作品に初主演にして主演を飾った大女優イ・ヘヨンとの出会いや、俳優たちのキャスティングや独自の演出方法、そして本作のテーマに深く切り込んだ貴重なインタビューが到着!
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