その後、年末の「赤い袖先」が予想外の大ヒットを果たしてドラマの主役が新しい大賞候補と言われている。
「赤い袖先」では、イ・ドクファのカリスマが独歩的だった。ロマンス時代劇である「赤い袖先」が、若い視聴者だけでなく幅広い年齢を虜にした理由にヨンジョ役のイ・ドクファを挙げる人が多いのもイ・ドクファが証明した濃厚な重量感のせいだった。イ・ドクファは中途で退場する前まで、ヨンジョが経験した人生の哀歓を特有の余裕と強烈さで演技し、「俳優イ・ドクファ」という名前自体から来る高い信頼感と大きな存在感を全国の視聴者に響かせた。

イ・セヨンとイ・ジュノは、「赤い袖先」が視聴率10％台を突破するために決定的な役割を果たした。ロマンス時代劇特有の軽い雰囲気が主体となるだろういう当初の予想とは異なり、イ・セヨンとイ・ジュノは「赤い袖先」の切ない愛を劇の序盤から真剣かつ誠実に積み重ねることで数多くの視聴者を魅了した。その背景には1997年にデビューし、演技歴25年目となったイ・セヨンの経験豊かな演技力とアイドルでデビューしたにもかかわらず、様々なキャラクターを吸収して演技力を磨いたジュノの努力があった。

一部からは、イ・セヨンとジュノは他の有力候補らに比べて相対的に大賞には早いという評価も出ているが、「赤い袖先」が今年だけでなく数年間沈滞してきたMBCドラマ局にとって奇跡のような作品だという点で、主演のイ・セヨンとジュノが大賞を受けるのも妥当だという意見も多い。