映画「キングメーカー」出演のソル・ギョング、「金大中大統領を演じるのは大変だった」


「監督に役名を変えてくれと言ったんです」

韓国の俳優ソル・ギョングは、実在の人物を演じる中で感じた重責をこのように表現した。

ソル・ギョングは13日、ソウル市内のメガボックス・コエックスで開催された映画「キングメーカー」の試写会で、「最初の本(台本)を受け取った時、役名が実在の人物の名前となっていた」とし、「監督に頼んで役名を変えてもらったのだが、それだけでもだいぶプレッシャーが軽くなった」と明かした。

「キングメーカー」はキム・デジュン(金大中)元大統領と、その選挙参謀を務めたアム・チャンロク氏の実話を脚色して映画化した作品。ソル・ギョングが演じたキム・ウンボムは、キム元大統領をモチーフとしたキャラクターだ。このように、映画の登場人物は実在の人物をモデルとしており、来年に大統領選挙を控える中で特別な関心を集めている。

ソル・ギョングは「私はできるだけ(実在の人物のイメージを)持ち込まないように努力した」とし、「演技する中で、演説の場面がいちばん難しく、当時の資料を何度も読んで参考にしたが、演説を自分の言葉として表現できるよう心がけた」と振り返った。

ピョン・ソンヒョン監督は「この映画を通じて言いたかったことは、『自分が正しいと信じることのためなら、正しくない手段や方法を使ってもいいのか』という問い」とし、「(これは)小さい頃から問い続けてきた道徳的ジレンマだ。政治的な観点よりも私たちの生き方に当てはまる問いだという点が重要だ」と述べた。

「キングメーカー」は社会変革のために立ち上がりながら、4回落選してしまう政治家キム・ウンボムと、存在も名前も知られていない選挙戦略家ソ・チャンデ(イ・ソンギュン)が、激しい選挙戦に臨むストーリー。今月29日に韓国で公開される。

WOW!Korea提供

2021.12.13