「コラム」連載 康熙奉(カン・ヒボン)のオンジェナ韓流Vol.192「見応えがあった『ノクドゥ伝』!」

終盤の盛り上がりがいい

キム・ソヒョンも後半になると、立場がガラリと変わった。当初ドンジュは妓生(キーセン)の見習いだったが、後半は王宮の女官になった。すると、彼女は多様な表現で女官にふさわしい所作を見せていた。
しかし、ノクドゥとドンジュを取り巻く環境は困難の連続だった。ノクドゥは国王の息子であることが明らかになるが、父親である光海君(クァンヘグン)との確執を抱えていた。また、ドンジュにとっては家族を殺した憎き仇が光海君だった。
こうしてノクドゥとドンジュは光海君と対峙しなければならなかったし、王位に野心を燃やす綾陽君(ヌンヤングン)の魔の手を振り払わなければならなかった。それにしても、卑怯な言動が多かった綾陽君に扮したカン・テオの演技も巧みだった。

こうしてオールキャストが揃った『ノクドゥ伝~花に降る月明り~』は、フィナーレに向かって大変な盛り上がりを見せていた。
そういう意味でも、本当に面白いドラマだった。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

2021.12.04