NHKで現在放送中の韓国ドラマ「太王四神記」の主演俳優ペ・ヨンジュン、そしてキム・ジョンハク監督、ムン・ソリ、イ・ジアが、今月4日NHK放送センタースタジオにて記者会見を行った。約1年10カ月ぶりとなるペ・ヨンジュンの公式来日とドラマへの注目で、およそ300人を超える取材陣が詰めかけ、スタジオ内はかなり熱い取材攻勢を繰り広げた会見となった。
Q:「太王四神記」が日本で反響が大きいですが、どのように感じていますか?
ペ・ヨンジュン:いつもありがたいと思いますし、これからも一生懸命よい姿をみなさんにお見せして努力をしなければという気持ちにさせられます。
Q:ドラマの中で特に見てほしいところは?
ペ・ヨンジュン:「太王四神記」というドラマは、人の真心や真の愛が描かれています。私が演じたタムドクは、権力を持っていますが、誰とでも親しくなれる、とても自由で、誰とでも意思疎通ができる開かれた人物です。そして、まさに彼のような人物こそが今必要とされている指導者なのではないでしょうか。
Q:映画で活躍されていますが、ドラマに出演されてみてどうでしたか?
ムン・ソリ:ありがとうございます(日本語)最初このドラマに出演すると決めた時は、まるで大きな山に出逢ったような気がしました。その中で、本当にたくさん学ぶことがありました。周囲には仲間(共演者)がいてくれましたので、とても心強かったです。仲間と一緒に山に登れたような気がして、頂上に着いた時には、本当に大きな喜びと感動を得ることが出来ました。撮影を終えてみて、これからはどんなドラマにも挑戦してみたいという自信も生まれました。私にとって一生涯記憶に残るドラマに出逢えたと思います。
Q:「太王四神記」がデビュー作となったのですが、出演の感想は?
イ・ジア:このドラマを通じて、初めて演技することになりました。私にとってすべてが不慣れで、難しいこと、大変なことがたくさんありました。ただ、とても素敵な先輩や監督、スタッフの皆さんが、サポートしてくださったので、私もこれだけ出来たのだと思います。よく周囲の方から、堂々としているねと言われますが、実はとても緊張していて、今も本当に震えています。皆さんの助けがあって出来たのだと思います。
Q:台湾でも放送されていますが、台湾のファンへも挨拶をお願いします。
ペ・ヨンジュン:台湾家族(ファン)の皆さん、台湾に伺うことができず申し訳ございません。いつかアジアの家族が一堂に会し、素敵な時間を過ごせるようなものを計画したいと思っています。台湾の皆さん、次にお会いするまでどうかお元気でお幸せにお過ごしください。
Q:ドラマで王者の孤独や苦悩が描かれて、その姿がペ・ヨンジュンさんと共感する部分があったかと思いますが?ヒロインのお二人には偉大な男性を愛する女心をどのように演じましたか?
ペ・ヨンジュン:タムドクという人物は歴史上に実在する、本当に偉大な人物だったので、2年間、役を演じながら本当にたくさんのことを学びましたし、自分自身が成熟するきっかけになったと思います。あまりにも偉大すぎるので、共通点をみつけるのはなかなか難しいのですが、男性であれば、責任感をもつことにおいては同じだったのではないかと思います。「孤独」の点に関しては、タムドクも私も周囲にすべてを信じて頼れる友人がいるので、私自身は寂しいと思うことはありませんでした。
ムン・ソリ:済州島で撮影している時に、とても大変だったので、ある日気晴らしに日の出を見に行ったことがあります。夜明け前に山に登り、汗を流しながら、昇って来る太陽を見たのですが、本当に奇麗だなと感じました。その瞬間、本来なら自分の夫のことを思い出さなければならないのに、撮影場所が近かったためか、真っ先にペ・ヨンジュンさんのことを思い出しました。あ~、ペ・ヨンジュンさん、タムドク、ヨン様は自由に、ここには来られないだろうなと思いました。常にコンドミニアムやホテルにしかいることが出来ず残念だなと思いました。かたや私は、朝の空気も、夕方の空気もこんな風に山に登って感じることができるのだなと思いました。
劇中の人物を見ると、タムドクもホゲも、そしてキハも、みんな寂しい人物だったと思います。実際のペ・ヨンジュンさんを見ると、常に孤独と戦っているようなところもあるように思いますが、逆にそれが彼を強くする一つの要因になっていると思います。
イ・ジア:私もムン・ソリ先輩と同じようなことを考えていました。このドラマを通じて、広開土大王という人物を知ることになり、王や偉人について考える時間がもてました。撮影現場でも先輩方を横で見ていましたが、ペ・ヨンジュン先輩の姿を横で見ていても、凄い方はどこかが違うなと感じていました。同時に、ある意味、不自由な面も多々あるのではないかと思い、そういった姿を見て、心を痛めたこともありました。ムン・ソリ先輩のお話にもありましたが、私はムン・ソリ先輩よりももっと自由に過ごしましたが、やはり人より一段高い位置から、いろいろなことに気を遣わなければならない立場にいらっしゃる方は大変だなと感じていました。
ムン・ソリ:私が知っている限りでは、ヒョンゴ先生、オ・グァンロクさんが一番強かったです。雨を司る役どころだったので、そのせいか、お酒も常に切らさずに水のようにずっと呑んでいました。先日の大阪でも先輩とお酒をご一緒したのですが、本当にエキサイティングな時間でした。
キム監督:撮影時間が長引いてしまったので、どうしてもスタッフが疲れてしまって放棄してしまいたくなる度に、ペ・ヨンジュンさんが夕食をごちそうしてくださいました。私もスタッフにおごったりしたのですが、そういった中で演出生活32年の間で会食が最も多いドラマだったと思います。俳優やスタッフが最後まで撮影を放棄せずにいられたのは、こういった会食のおかげではないかと、ふと思いました。
Q:撮影のエピソードは?
ペ・ヨンジュン:本当にたくさんのことが記憶にあるので、何をお話したらいいのか迷うので、どなたか先にお願いします(笑)
キム監督:撮影時間が長引き、負傷者も出たとお話しましたが、私自身も現場を移動している最中に交通事故に遭い、入院して手術をし、すぐに撮影に挑んだといういきさつがあります。