「個別インタビュー」「絶対に諦めない男」UK(ユーケイ)が届ける、3rdアルバム『EVERGREEN』 「情熱はまだまだ消えてない」――夢を追い続けた15年と、その先へ

元ApeaceのUKが、9月1日に3rdアルバム『EVERGREEN』をリリースした。アルバムには爽やかな夏の空気をまとったタイトル曲「Evergreen」をはじめ、UK自身が作詞・作曲を手がけた楽曲など、全6曲を収録。今年7月には「Japan Expo Paris 2026」に出演し、25周週年という節目のイベントでステージに立ったUK。さらにK-POPの審査員という新たな役割にも挑戦し、これまでとは違った気持ちでパリを訪れた。「夢見るには遅いかな」という歌詞に、自身の15年にわたる活動を重ねたというUK。しかし、その一方で「隠した情熱はあの日のまま」と語るように、彼の中の情熱は今も消えるどころか、さらに大きくなっている。音楽への想い、忘れられない夏の思い出、ファンと過ごす時間の大切さ。そして、“絶対に諦めない男”が考える、頑張ることと休むこと。
3rdアルバム『EVERGREEN』に込めた想いと、これまで歩んできた15年、そしてその先に見据える未来について、UKにたっぷりと話を聞いた。

— まずは7月のJapan Expoについてお伺いしたいのですが、前回の出演とはまた違った気持ちで臨まれたのではないかと思いますが、今回はいかがでしたか?
UK:今回はK-POPの審査員も務めたので、そういう責任感もありましたし、いろいろ勉強になりました。25周年という素敵な機会に呼んでいただいたので、一つ一つのステージを本当に大切にしないといけないというプレッシャーもありつつ、楽しみもありつつっていう感じでした。前回行った時には、「何をすればいいんだろう」って、わからない部分もあって。ただただ本当に一生懸命やろうっていう気持ちで行ったんですけど、皆さんがいい反応をしてくださって、すごく良かったです。今回は逆にそれを超えて、なんとなく「あ、こういうシステムで成り立ってるんだな」ということにも慣れてきたので、逆に楽しめて。そして、その責任を持って審査もしながら参加するというところが、前回とはちょっと変わってきたなという感じです。

― 心にも余裕を持ちながら、ステージを楽しめたということですね。
UK:前回はスケジュールをもらった時に、例えばカモツバサとか、ツバメとかっていうステージの名前があって、「あれ、こういうステージって何のステージなんだろうな」っていう、ちょっと迷いがあったんですけど、今回はその迷いはなくて。そういう意味でも楽しめたっていうのはありました。

― パリでは、お仕事以外の時間も楽しめましたか?
UK:楽しめました。エッフェル塔を見たり、ルーブル美術館を見たり、いろんなところを歩いたりして、そういう様子も実際に撮影して、それを9月6日にお見せしたいと思っています。

― 9月6日の報告会もありますが、パリで特に印象に残っていることを少し教えてください。
UK:いろんなことがあったんですけど、やっぱりワールドカップのシーズンだったので、みんなすごい盛り上がっていたんです。だから、ピザを買ってちょっと待ってる間に、クラクションを鳴らした車が何台も通ったりしていて、「あ、やっぱりこの国はサッカーがとても好きな国で、そういうのもちゃんと楽しんでるんだな」って思いました。あと、日が長いなって思いました。「今何時だっけ?」っていう感覚で、夜の9時でもまだ明るいですし、10時になってやっと少しずつ暗くなっていくような感じでした。そういったお話は、9月6日にたくさん話します。

― 9月1日には3rdアルバム『EVERGREEN』のがリリースが決定しました。今回のアルバムについて教えてください。
UK:タイトル曲の「EVERGREEN」は、「夏を君と過ごしている、今の夏を終わらせたくない」「暑い夏だけど、君と一緒にいると素敵」っていう思いを歌っています。全体的にJ-POPに寄せている感じです。前々回のミニアルバム『vivid UK』の時は、ダンス曲だったり、韓国語の歌詞が入っていたりして、どっちかというとK-POPの要素が結構入っていました。今回は僕が作った曲もそうなんですけど、J-POPに寄せて、聴きやすいアルバムになってるんじゃないかなと思ってます。

― 「Evergreen」は柳川陽香さんが作詞・作曲を手がけられていますが、柳川さんと一緒にお仕事をされるようになったきっかけを教えてください。
UK:僕が「G-EGG」というオーディション番組に出演した時に、その曲のピアノのアレンジをしてくださって、そこからご縁ができました。僕はその後、軍隊とかいろいろあったので、今みたいに深くお話しすることはできずに時間が経ってたんです。そこから、SNSを本格的にやろうってなった時に、毎日カバー曲をアップしてみようってなったんですね。それで、マネージャーさんを通じてまた柳川さんと関わる機会があって、最終的なチェックをしてもらうことになりました。音程だったり、レコーディングとかも教えてくださったんですけど、そういうこともあって仲良くさせていただき、自分のステージまでいらっしゃって、ピアノの演奏もしてくださったこともありました。ある日、陽香さんが「いつ曲書かせてくれるの?」みたいなことを言われて。いや、逆に僕自分から言うのは、ちょっと…って思ってたんですけど、そうやって、いたずら半分、本気半分で……いや、いたずらじゃなかったと思いますけど(笑)、そうやって言ってくださったことによって、「あ、じゃあお願いします」っていうことができて、こんなに素敵な曲が生まれました。

― UKさんからは、「こういった曲にしたい」というイメージも伝えられたのでしょうか?
UK:はい、ノリノリの曲にしてほしいというのと、あとやっぱり夏にちょっと関連している曲だったらいいなということを伝えました。曲が出来上がってきた時に、やっぱりこの方は天才だなと思いました。最初はピアノバージョンをいただいて、その後にアレンジしていただいたバージョンを聴いたんですけど、やっぱりすごいなと思いました。

― 歌詞の中に「夕焼けに染まる街 また君に会いたくなる」というフレーズがありますが、UKさんにとって「夏になると思い出す人」や「夏の思い出」はありますか?
UK:夏の思い出は、やっぱり軍隊の話になっちゃいますが(笑)、軍隊の仲間たちを思い出しますね。この前も連絡が来たんです。なので、今でも連絡をとっている仲間との、暑かった夏を思い出します。軍隊の夏に、20~30キロぐらいのものを持って、40キロくらいを歩いたことがあったんです。「これってどんな意味があるんだろう」って何回も考えるんですけど、終わってから気づけました。確か14時間ぐらい歩いたと思います。ちょっと途中休みながら…。なんでこんな暑い夏にって思いながら(笑)。前日の夜に出発して、朝に着くんですよ。最後はもう足がボロボロで…。歩いてる途中に、みんなの水ぶくれが潰れる音がするんです。僕も5個ぐらいできました。たどり着くと、訓練に参加できなかった軍人たちが列を作ってくれて、拍手をして迎えてくれるんですよ。「ありがとう、お疲れ様」って。そんな時は、みんなボロボロでもかっこよく歩きました(笑)。終わってからは、豆腐とキムチとマッコリをくれるんです。軍隊の中では、もともとお酒は飲んじゃダメですけど、唯一飲める時間が。その訓練をちゃんと終わらせてきた時に、マッコリを2杯飲めるんですよ。

― 2杯で止められるんですね(笑)。
UK:もう1杯いきたいけど(笑)。でもそこはちゃんとみんな止まるんですけど、逆にみんなは1杯で終わったんですけど、僕だけ2杯いただきました。僕はみんなの隊長だったから、「みんなをまとめてくれてありがとう」みたいなので。めちゃめちゃ美味しかったです。あれに勝てるマッコリの味はないです。

―「Evergreen」の中で、UKさん自身が特に心に刺さった歌詞はありますか?
UK:個人的に好きな部分は、「夢見るには遅いかな 隠した情熱はあの日のまま」っていうのがすごく刺さりました。15年くらいこの活動をしてきて、この歌詞がすごい刺さった理由は、やっぱりそれを自分が考えてたかもしれないです。その歌詞通り、いま自分がもう一回改めて「夢見るには遅いのかな」と思っていたんですけど、「隠した情熱はあの日のまま」という言葉通り、情熱はまだまだ消えてないし、逆にさらに大きくなっているし、もっと自分が夢見てるところまでちゃんとたどり着きたいっていう気持ちもあります。あとサビのところなんですけど、「アイスが溶けるスピードで過ぎてく季節の中」っていうフレーズが、「これ夏や!」と思いました(笑)。そこがやっぱり自分の中では全然考えられなかったっていう歌詞が、その一言で夏っていう表現をしてくれてるのがすごいなと思いまして。その2つが結構いいなと思いました。

— 続いて、元気いっぱいで、ライブでも一緒に盛り上がれそうな「夏!」。作詞・作曲はUKさんご自身が手がけられていますが、ライブで盛り上がることをイメージしながら作られたのでしょうか?
UK:そうですね。やっぱり夏フェスをイメージしてることもありましたし、そういうところで印象に残る、楽しめるっていうのは、単純なリズム、単純な歌詞の方が一緒に楽しめるんじゃないかなと思いまして。それと、やっぱり簡単な踊りがあると、みんなが一緒にこの時間を楽しめると思って作り始めたんですけど、意外と早めにできあがった曲でした。

―歌詞には浴衣やうちわなど、日本の夏らしいものが登場します。「まるで炭酸みたいだ」という表現も、日本で暮らしているからこそ自然に浮かんだ言葉なのかなと思ったのですが、そういったフレーズは自然と浮かんできたのでしょうか?
UK:日本のお祭りのイメージもありましたし、日本の夏といえば浴衣、うちわが浮かびました。炭酸は、実はもともと「まるで生ビールみたいだ」にしようかなと思ったんですけど、それはちょっと行き過ぎたなと思って(笑)。生ビールの代わりに炭酸に変えました。僕は生ビールが大好きなんですよ。最近すごい我慢してるんです。だから大事なイベントの日までは我慢して、この前のJapan Expoまでも1か月以上我慢して、終わった後に1杯飲みました。

―その我慢があったから、この歌詞に出ちゃったんですね(笑)。
UK:そうです(笑)。生ビールは炭酸飲料だし、サイダーとかコーラも好きなので、歌詞の部分は炭酸にしました。

―炭酸というと、夏ならラムネかなと思ったんですが、UKさんの中ではビールだったんですね(笑)。
UK:ビールでした(笑)。僕は大人なので。僕にはその炭酸がビール(笑)。

―「夏がきた きた きた きた!」という歌詞から、夏の始まりのワクワク感が伝わってきます。UKさんが「今年も夏が来たな」と感じるのはどんな瞬間ですか?
UK:外に一歩出た時の暑さとか、桜が全部散った後に、「夏が来るかも」って思います。なんか夏の香りって言えばいいんですかね。それを感じると「夏が来たな」って思います。そのくらいの時期に公園に行くのも大好きで、そこで夏の香りを吸うのが好きです。「これから夏が来るんだろうな。でも暑いのは嫌だな」と思いつつも、皆さんと一緒に楽しみたくてこの曲を作りました。

―「夏が終わってほしくない」と思う瞬間といえば?
UK:歌詞にも「暑いのはいやいやいや」ってありますけど(笑)、例えば応援のペンライトとかタオルとかを持って、僕だけを見て笑いながら応援している皆さんを見ると、「ああ、終わってほしくないな」って思います。

(2ページに続く)

2026.09.03