「コラム」康熙奉(カン・ヒボン)のオンジェナ韓流Vol.255「『紳士とお嬢さん』が面白い」

テレビ東京の韓流プレミアでオンエアされている『紳士とお嬢さん』は韓国KBSにおいて2021年9月25日から2022年3月27日まで放送されたドラマであった。コミカルな要素が多く、笑いながら気軽に見られる作品だ。
画像=KBS


複雑な事情を抱えたヒロイン

『紳士とお嬢さん』の主人公は2人。新人のイ・セヒが扮するのがパク・ダンダンで、安定感があるチ・ヒョヌが演じるのがイ・ヨングクだ。
ヨングクは大企業の会長。妻を若くして亡くし、3人の幼い子供を抱えている。その子供たちの家庭教師としてやってきたのがダンダンである。
彼女の家庭は複雑だ。ダンダンが赤ん坊のときに母親が家出してしまい、父のスチョル(イ・ジョンウォン) は再婚して家庭を守った。結婚相手のヨンシル(オ・ヒョンギョン)も子持ちだったが、性格的に軽薄なところがあり、ダンダンは継母のことが信頼できない。結局、ヨンシルは投資のトラブルを起こして家を失う羽目になり、ダンダンは住む場所がなくなったのでヨングクの豪邸で住み込みとなったのだ。
ヨングクは仕事にかまけて子供たちと密に接しておらず、親子の間に壁ができてしまっている。特に、長女のジェニ(チェ・ミョンビン)の反発がすさまじい。しかし、ダンダンがうまく間に入って親子の仲直りをリードしていった。


大騒動がよく起こる

傑作だったのが、ジェニが学校でいじめにあってユスリを受けていた場面。そこへダンダンがやってきて、強烈なアクションでいじめっ子たちをギャフンと言わせていた。こうしてジェニが救われ、ダンダンの株が大いに上がった。
しかし、不運なことがダンダンを苦しめる。それは、スチョルが偶然、ヨングクのお抱え運転手になって豪邸の離れに住んでいたことだ。
しかも、ヨンシルが無断でスチョルと住んでしまい、さらにヨンシルの家族まで勝手に部屋に入ってきて大騒動になった。それが原因でスチョルは追い出され、ダンダンも解雇されてしまった。
そういう展開になりながら、子供たちがダンダンを愛する気持ちがまさって彼女は再び戻ってくることができた。
ここまでが2月24日に放送の第12話までのストーリーだった。
これからの展開も本当に楽しみだ。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

2023.02.25