「コラム」康熙奉(カン・ヒボン)のオンジェナ韓流Vol.258「急転直下の『紳士とお嬢さん』」

テレビ東京の韓流プレミアで放送されている『紳士とお嬢さん』は3月17日で第27回がオンエアされた。すっかり中盤に入ってきたのだが、展開が急に目まぐるしく変わってきて本当に面白くなってきた。
画像=KBS


まさか22歳に?

チ・ヒョヌが演じるヨングクとイ・セヒが扮するダンダンが主人公の『紳士とお嬢さん』。二人は年の差を乗り越えて相思相愛になってきたと思った途端に、ドラマではとんでもないことが起こった。
ヨングクが一人で山に遊ぶに行った時に足を滑らせて頭を打ってしまったのだ。それによって彼は記憶喪失になってしまった。
それも、あくまでも部分的な記憶喪失であり、40代のヨングクが22歳までの記憶だけ残っている。それ以降のことは全く覚えていないのだ。つまり、ヨングクは完全に22歳の青年の心理状況になってしまった。
彼は三人の子持ちでダンダンと恋愛関係にあった……ということがすっかりわからない。それによって様々な困難が押し寄せてくる。
とにかく、ストーリーは荒唐無稽な展開になってきたのだが、逆に奇想天外な面白さがどんどん増してきた。


新たな恋の予感!

頭の中は22歳の若者になってしまったヨングク。
結局、パク・ハナが演じる室長サラに記憶喪失を利用されて、無理やり結婚の約束までしてしまった。それはサラが以前からヨングクと婚約していたと嘘の話をしたからだ。そんな話を信じ込むというのも、ヨングクが浅はかな精神状態だからなのだが……。
しかし、ヨングクはサラと映画を見に行っても心がときめかない。彼女と一緒にいても楽しくないのだ。一方、ダンダンについては最初こそ無関心を装っていたのだが、様々な時に心がときめいてしまう。
例えば、子供三人とダンダンと一緒に公園に行った時に、ダンダンが足を滑らせて頭を打ちそうになった。その時にヨングクは助けたのだが、弾みでダンダンにキスをしてしまう。
しかし、それは本当に弾みだったのか、あるいは、ときめいたからだったのではないか。そう感じ始めたヨングクは、ダンダンのことを全く無視できなくなってきた。
このように、ドラマでは22歳の精神状態のヨングクが新たな気持ちでダンダンと向き合い始めた。二人の恋愛がどんな展開になるだろうか。
新たに始まる予感がしてスリリングだ。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

2023.03.18