JYJユチョン、こんなにも魅力的なジャンル破壊者

201505141511774925_55543d89bf9f8

ドラマ「匂いを見る少女」の中のユチョンの視聴者の心臓攻略法はふたつある。シン・セギョンとのロマンスで視聴者の心をときめかせどきどきさせる一方で、ナムグン・ミンとは対立関係を作って視聴者の心臓を緊張の極致に追いやる。両極端な状況を行き来するジャンルを見事にこなしながらもゆるぎない演技力で視聴者の集中度を高めている。

 

「匂いを見る少女」は複雑に絡み合うストーリーラインにコミックとロマンスという、真剣さとユーモアを行き交う俳優の好演が好評を導き出している。無惨な殺人事件が連続的に起きる状況と甘くときめくような雰囲気を同時に演出しながらも、全く異質感を感じさせないという点は不思議なほどだ。

連続殺人に関わるミステリーな事件が登場する時はスリラーを見るように緊張させたかと思うと、ひとしきり笑わせてくれるコミックなシーンと、甘く酔いしれるような場面はロマンチックコメディー顔負けの雰囲気を作り出す。この境界線を微妙に維持しながら面白味を最高潮に引き上げる巧みな演出がポイントだ。

 

劇中でロマンスとスリラーを行き来するのは俳優ユチョンただひとり。彼がドラマの中心をしっかりと握っているということだ。両極端を行き交いながらジャンルを飛び越えてしまう姿がとても魅力的だ。ひとつの作品でさまざまな魅力を披露するのは易しいことではないのに、不自然さを感じさせず完壁に近くやりこなしているのだ。

特に同僚の俳優たちと作り上げる絶妙の演技が印象的だ。13日の放送でチェ・ムガク(ユチョン)は、密着警護をするという理由にこじつけてオ・チョリム(シン・セギョン)と甘いデートを楽しんだ。マンガを破って出てきたようなビジュアルで愛嬌を見せたり、知らん顔をしながらとても細かくチョリムを気遣って配慮するシーンでは視聴者の胸のときめきを高まらせる。前に登場したギャグコーナー「ソウルの月」をパロディーしたコミックな演技は視聴者を腹を抱えて笑わせた。


530x795x201505091005770772_554d5e46d9b4e1.jpg.pagespeed.ic.wh3m8x9phH

ナムグン・ミンと対立する時は180度別人になる。サイコパス連続殺人魔のクォン・ジェヒを演ずるナムグン・ミンは独特な視線でサイコパス連続殺人魔を表現して好評を博している。これに対立するユチョンのカリスマも劣らない。チョリムとロマンスを繰り広げる人物なのかと思うくらいに荒っぽくてタフな刑事の姿そのものだ。妹を殺した殺人犯を自分の手で捕まえるという意志を燃やす姿は男の中の男の強さが漂う。

 

ジャンルを行き来してどんな状況でも最高に表現するユチョンの演技は、今まで様々な作品に挑戦しながらしっかりと経験を積んできたから可能だといえる。多彩な作品を通じて様々なキャラクターを演じわけて来たユチョンである。いつのまにか演技歴10年め。「匂いを見る少女」で見せてくれるロマンスは2010年の「トキメキ☆成均館スキャンダル」での経験が土台になった。すっとぼけたコミックな演技は2012年の「屋根部屋のプリンス」からヒントを得ものと見られる。復讐のために犯人を追う姿はドラマ2013年の「会いたい」で彼が演技したハン・ジョンウのグレードアップ版を見るようだ。

 

演技経歴が重なって現場での余裕が生じて、ユチョンは撮影場の雰囲気メーカー役を担当したりする。最近開かれた「匂いを見る少女」の記者懇談会で俳優たちは、「撮影現場の雰囲気が良くて大変なのも忘れて撮影している」と口をそろえて言った。主人公であるユチョンとシン・セギョンが作り上げるプラスのエネルギーが撮影場に活力を加えているようだ。

彼の活躍によって13日に放送されたSBS水木ドラマ「匂いを見る少女」は、自体最高視聴率(8.7%全国基準ニルスンコリア提供)を更新した。終映までわずか3話を残すところとなった。ユチョンがどんな活躍を見せるのか、どんな結末が待っているのかに関心と期待が増している。

2015.05.15