古代の日本列島……人の往来はどうなっていたのか。東からは誰も来ない。地球で一番大きな海が人を寄せつけなかった。来るのは、北と南と西からだ。特に、西から来る人が圧倒的に多かった。 古代人の往来 西には大陸の文明があり、列島を孤立させない半島があり、さらに、人々の渡海を助ける飛び石のような島々があった。…
ドラマ『イ・サン』で英祖を演じたのはイ・スンジェという名優だった 朝鮮王朝19代王・粛宗(スクチョン)と側室の叔嬪・崔氏(スクビン・チェシ)との間に生まれた21代王・英祖(ヨンジョ)は、在位中に人権に配慮した政策を実施するなどの功績を立てたが……。 英祖の誕生 1720年に朝鮮王朝19代王・粛宗が亡…
ドラマの中でチン・セヨンが演じたオクニョは、典獄署(チョノクソ)で生まれて育ったことになっていた。それだけに、典獄署は、『オクニョ 運命の女(ひと)』でとても重要な舞台であった。この典獄署とは、果たして何であろうか。 典獄署は刑曹に所属していた 朝鮮王朝時代に、行政の最高機関のことを「…
ドラマ『トンイ』ではチ・ジニが粛宗を演じていた 粛宗の在位期間は46年。これは、21代王・英祖(ヨンジョ)に続いて二番目に長い在位期間である。粛宗は王として、生活水準を向上させるための功績を多く残しているのだが……。 派閥党争の激しかった時代 粛宗は、朝鮮王朝18代王・顕…
朝鮮王朝時代を描いた韓国時代劇を見ていると、ひんぱんに出てくる官庁の1つが捕盗庁(ポドチョン)だ。『オクニョ 運命の女(ひと)』にも捕盗庁がよく登場する。この役所は、果たして何をするところなのだろうか。 犯罪人を捕まえる官庁 朝鮮王朝の官庁制度によると、現在の警察組織のような任務を帯び…
朝鮮王朝時代に王の後継者を決める際に様々な争いがあった。7代王・世祖(セジョ)として即位した首陽大君(スヤンデグン)は、本来は二男で王になる資格がなかったが、王になることに対して強い野心を秘めていた。そこで、彼はとんでもないことを画策するのだが……。 『王女の男』で世祖を演じたキム・ヨンチョル 王座…
朝鮮王朝時代は身分制度が厳格であり、両班(ヤンバン)のような上流階級の屋敷では、身分が低い人たちが様々な雑役を担っていた。そうした人の中で、特にお茶に関する仕事をしていたのが茶母(タモ)である。 事件の捜査の補助的な仕事 現代韓国で茶母の存在が知られるようになったのは、人気を博した『チェオクの剣』の…
ドラマ『王妃チャン・ノクス~宮廷の陰謀~』ではユ・ドングンが燕山君(ヨンサングン)を演じた 朝鮮王朝時代には全部で27人の王が存在した。その中に最悪の暴君と呼ばれた人物がいる。それが10代王の燕山君(ヨンサングン)だ。彼は王として即位すると様々な暴政を行ない、人々を苦しめた。果たして彼はどんなことを…
朝鮮王朝時代の女性を語るときには、「内命婦(ネミョンブ)」と「外命婦(ウェミョンブ)」という言葉がよく出てくる。どういう意味なのだろうか。ここで具体的に説明していこう。 正一品は「嬪」 まずは、内命婦について。 本来は、王宮で奉職している女官の中で品階がある人のことを内命婦と言った。し…
とにかく正殿(チョンジョン)の建物は長い この建物の中に王と王妃の位牌が置かれている 宗廟(チョンミョ)は正確に言うと王宮ではありません。しかし、ある意味では王宮以上に重要な場所でした。なぜなら、ここには朝鮮王朝の歴代の王と王妃の位牌が丁重に祀られているからなのです。 世…