2PMのチャンソンが、主演としてキャスティングされたこの秋公開の日本映画「忘れ雪」の撮影を終え、ヒロイン役の大野いとと共に、3月22日(日)都内の公園で囲み会見を開催した。
チャンソン(2PM)日本映画初主演「忘れ雪」囲み会見!
チャンソンにとって日本映画初出演・初主演となった今作は、「純愛三部作」累計70万部のベストセラー、新堂冬樹原作の純愛小説「忘れ雪」(角川書店)の実写化。「最後の雪が舞う瞬間に願いごとをすれば必ず叶う」と信じる2人の男女の美しい純愛を描いた作品だ。
奇跡のように深雪(大野いと)の前に現れ、子犬を助けてくれる少年テオ(チャンソン)。深雪より5つ年上のテオと深雪はやがて結婚しようと誓い合うが、深雪が京都の叔父のもとに引き取られることになり、別れが訪れる。7年後東京に戻った深雪はテオと偶然再会するが、二人の背後に隠された大きな陰謀によって、すれ違う2人の切ない純愛。そして美しくも哀しい再会を果たす二人に忘れ雪が降り落ちる……。
主演のチャンソンは、アジア No.1 野獣アイドルと呼ばれる韓国出身グループ2PMのメンバー。今作が日本映画初出演となり、動物病院で働く獣医師ユン・テオ役を演じ、TBS系ドラマ「怪盗ロワイヤル」以来、3年ぶりの日本作品への出演となる。
ヒロインには、原作者・新堂冬樹の熱いラブコールのもと、「ツナグ」「偉大なる、しゅららぼん」などの映画や、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」の演技も記憶に新しい女優の大野いとが、テオに惹かれる深雪を熱演する。
また、「初雪の恋 ヴァージン・スノー」「愛の言葉」などで男女の純粋な恋愛を繊細に描いたハン・サンヒ監督がメガホンをとり、原作の繊細な描写と、深雪に降りかかる事件のサスペンス要素をディテールの細かな演出で描く映像に期待が集まる。
この日、都内のハウススタジオで映画「忘れ雪」の最終カットの撮影が報道陣に公開された。「抱いて…私を抱いて…」とテオに感情をぶつける深雪。チャンソンは気持ちを抑えた演技で、「あなたには未来を約束した人がいる筈です」と切ない表情を浮かべた。瞬き一つも音がするような張りつめた空気の中で、チャンソンと大野いとは監督の要求に応じながら、繊細な感情が描かれる重要なシーンのテイクを重ねた。
カメラが回っていない間にも、気持ちをとぎれさせることなく、演技に集中する2人。チャンソンと大野いとではなく、テオと深雪が確かにそこにいた。
その後、フォトセッションと囲み会見が行われたのは、日曜の昼下がり、子どもたちの楽しそうな声が響く穏やかな公園。
撮影時とは衣装も雰囲気もがらりと変え、チャンソンはカジュアルなパーカーにブルゾン、大野いとはピンクのスプリングコートにジーンズで登場。
春めいた陽射しの中でのフォトセッションに、自然と笑顔がこぼれる2人。多くのカメラマンの要求にもにこやかに応じ、和やかなムードのまま囲み会見もスタート。
Qチャンソンさんは日本映画初出演ですが、撮影現場の印象はどうでしたか?
チャンソン:(日本語で)初めて撮影したときは、思ったよりは緊張しませんでした。監督さんも韓国の方ですし。
Q韓国と日本での撮影の違いなどはありましたか?
チャンソン:映画の現場はそんなに違いはありませんでした。
Q大野さんは今回、原作者の新堂先生からのラブコールで出演が決まったそうですが、深雪という役を演じてみた印象は?
大野いと:初めて新堂さんにお会いしたときに、深雪にぴったりだと言ってくださったのですが、私は信じられなくて。深雪はすごく明るい女の子だし、淋しい部分も持っている女の子で。でも原作を書かれた方がそんな風に言ってくれて、心強かったです。今日が最後の撮影日だったのですが、深雪の気持ちがわかると思う部分もたくさんあったので、やってみてよかったなと思います。
Q今日でクランクアップですが、共演されてみてお互いの印象はいかがですか?
チャンソン:初めて見たときから本当に深雪らしい雰囲気がしているなと思いました。
大野いと:私も初めて会ったときに、「テオだ!」と思いました。雰囲気がすごく優しい獣医というイメージにぴったりだなと思って。だから一緒にやっていて、すんなりテオなんだと思うことができました。
Qチャンソンさんは愛猫ジョンガミを飼っていらっしゃいますが、ご自分の経験が獣医という役作りに活かされましたか?
チャンソン:元々動物や猫が好きだったのですが、今回獣医の役をするにあたって、自然に動物をあつかえたり、近づいていくことができたので、猫を飼っていたことが役にたったのではないかと思います。
Q大野さんは撮影中の印象に残っているエピソードはありますか?
大野いと:公園のシーンですね。同じ公園で3日間撮影したんですけど、深刻なシーンというか葛藤が大きいシーンが多かったので、印象に残っています。
チャンソン:そういうことだけ?
大野いと:話したこととか?
チャンソン:あんまりないよね、話したことは(笑)。
大野いと:軽い会話ですね。
チャンソン:「ごはん食べた?」とか「ちょっと寝れた?」とか。
大野いと:私はすごく寝たんですけど、(チャンソンを見て)たぶんすごく寝れていないと思う。クマが深くなって(笑)大変なんだなと思いました。
Qチャンソンさんは印象に残っているシーンはありますか?
チャンソン:さっき撮影したシーンですね。感情移入がしやすくて、本当の深雪みたいでした。シナリオの中の深雪がそのまま生きている人としているようで、撮影のときにも記憶に残っているのは、“すごく感情移入がしやすかった”ということです。
Q先ほどの撮影シーンでも深雪をしっかり抱きしめた後に、監督の指示で何度か抱きしめ方を変えたりしていましたよね。
チャンソン:監督とは、感情的にテオが深雪を抱きしめるのもいいのですが、もっと自然な表現に近づくために、ただ抱きしめるよりも、それよりも前のところで我慢して気持ちを抑えている方が、深雪の気持ちもよく表れていいんじゃないかという話をして、そのようにしました。
Q大野さんはそのテオの抱きしめる感触が変わったことについてどう感じましたか?
大野いと:ちゃんと私の腕を取って抱きしめてくれているときと、触れているか触れていないかわからないときの感触だと、気持ちも全然違ってきました。強く抱きしめられているとすごく安心感とかうれしさとか、やっとここまで来たというような、うれしい気持ちがあるんですけど、触れられているのかわからないくらいだと、すごく不安な気持ちが大きく湧いて来たので、監督の意図がそこに表れているんじゃないかと思いました。
Q監督は日本語で演出されていましたがいかがでしたか?
大野いと:日本語が上手だったので、すごく安心しました。でもたまに何言っているかわからなくて、カルカなんとか?とか言ってましたよね(笑)
チャンソン:カルカ(笑)?
大野いと:独特の言い方があって私には未だに意味がわからなくて、それがたまにツボに入ったりしました(笑)
「あ、エピソードを思い出しました!」と何かを思い出したチャンソンが、「話してもいいかな?」と、大野いとをいたずらっぽく見ながら撮影時のエピソードを打ち明けた。
チャンソン:公園で撮影したとき、昼だったんですけど、スタッフさんがセッティング中で2人がちょっとだけヒマだったんです。スタッフさんを見ながら、ふと、いとさんを見たんです。そしたら(居眠りで舟をこぐマネをしながら)こうやっちゃって。ああ、疲れているんだなって思って、またスタッフさんの方を見てから、もう一度いとさんを見たら、(目をぱっちりさせて)何もなかったような表情で。
大野いと:え、いつですか、それ。
チャンソン:公園で最後の撮影のとき。
大野いと:あ〜、あのシーン。何していたんですかね、私(笑)。たぶん考えていたんだと思います。
チャンソン:考えてた?(居眠りするマネをして)こうやって?
大野いと:(居眠りするマネをしながら)できるかな〜、みたいな(笑)
チャンソン:でも僕を見て「バレた?」って言いましたよ。「寝たことバレた?」って。
大野いと:言ってました?! それは寝てますね、確実に(笑)
Q(チャンソンさん)その姿を見て、いかがですか?
チャンソン:可愛かったです。
大野いと:いや〜、うれしいです。寝てよかったです。
チャンソン:撮影前に手紙をもらいました。
大野いと:撮影前にマネージャーさんも含めて食事をしたんですけど、2PMのCDとかいろいろくださったので、お返ししたいねって相談してて。私のカレンダーと(「いらないですよね(笑)」とツッコミながら)、小さい手紙を渡しました。
Q手紙は韓国語ですか?
大野いと:“名前”と“よろしくお願いします”って韓国語で。でも間違ってしまいました。申し訳ないです。
チャンソン:韓国語で(僕の名前は)“チャンソン”ですけど、“チャンサン”って(笑)。それもちょっと可愛かったです。
Q普段は2PMといえば野獣系ですけど、テオという役は全くそうではない役ですよね。
チャンソン:そうですね。でも普段は野獣ではないですよ(笑)。自分とテオは似ているところがありますので、そういうところを(役に)活かしたのかなと思います。
Q最後にこの映画の見どころを教えてください。
大野いと:テオと深雪の距離感が、くっついたり離れたりして最後はすごくおもしろいラストになっているので、そこに注目して観てもらえると見終わったときにおもしろかったと思ってもらえると思います。
チャンソン:この映画は、先ほどいとさんもおっしゃったとおり、くっついたり離れたり、作品の中でこれだけ男性主人公とヒロインが会えずにいるというのは、めずらしい映画なんじゃないかと思います。なので、離れているときにお互いを想ったり、愛しく思ったりするところがポイントだと思います。お互いを想う観点がそれぞれ違ったりするところも、積もり積もって最後におもしろいラストになっていると思います。
大野いとや記者とのやりとりはほとんど日本語で応じ、しっかりと考えを伝えたいときには韓国語で言葉を選んで話すチャンソン。
フォトセッションに入る前には子どもたちが遊具で遊ぶ姿を見て、「こういう雰囲気は初めて(笑)」「子どもたちの世界に入ってもいいかな」と自然と笑顔になり、撮影現場でのテオとはまた違った、穏やかで優しい表情のチャンソンの姿が見られた。
映画「忘れ雪」は2015年秋公開。
取材:Korepo(KOREAREPORT INC)
2015年秋公開!
「忘れ雪」
<ストーリー>
小学 6 年生の時、両親を事故で亡くした深雪は、ある日公園で傷ついた子犬を見つける。助けたいがなすすべなくうろたえた深雪は、ある言葉を思い出す―「忘れ雪ってね、願い事をすれば叶うんだよ」と。まるで奇跡のように、深雪の前に優しい少年が現れ、子犬を助けてくれた少年の名はテオ。
韓国からの留学生で、深雪より5つ年上の高校生、そして公園の近くにある桜木動物病院院長の息子である。
助けられた子犬をクロスと名付け、育て始める深雪。孤独な少女の心にあたたかい光が差し込み始めたが、幸福な時間もつかの間、深雪は京都に住む叔父のもとに引き取られることになる。別れの日、7 年後の 3 月 15 日の同じ時間、同じ公園でまた会うこと、その時は結婚しようと誓い、別れるテオと深雪。
7 年後、美しい大人の女性となって戻って来た深雪は、約束の日、約束の場所に行くが、テオは現れなかった――。
それから1年後、クロスが深雪とテオを再び引き寄せる。しかし、テオは深雪が 8 年前に会った少女だとは気づかない様子だった。
再び出会ったテオと深雪は、男と女として、お互い惹かれあっていくが、深雪には婚約者がいて・・・。
<コメント>
チャンソン(テオ役)コメント
素敵なシナリオと素晴らしい監督、大野いとさんをはじめとする役者みなさんと一緒に演技ができ光栄です!
今回の作品を通してたくさんのことを学び感じることができて嬉しいです。素敵な作品になると思います!
原作のあるこの映画を楽しみにしているみなさんに満足いただけるように頑張ります!
大野いと(深雪役)コメント
私が演じる深雪は、一途に一人の人を想い続ける純粋な女性です。私自身にはこんな経験はありませんが、誰かを思いながら頑張る姿には、とても共感できますし、憧れを感じます。ひたむきな深雪の姿が、見てくださる方々に伝わるように精一杯頑張りたいと思います。
製作概況
撮影期間:3月 14 日~3月 22 日クランクアップ予定
都内ロケセット 他
2015年秋全国公開予定
■出演/チャンソン (2PM)、大野いと、ほか
■原作/新堂冬樹「忘れ雪」(角川書店)
■監督/ハン・サンヒ(『初雪の恋 ヴァージン・スノー』『愛の言葉』)
■制作協力/エクセレントフィルムズ
■製作総指揮/宮崎恭一
■公式サイト http://wasureyuki.com/