「バラコラ」「KINGDOM」第1ラウンド、中間結果1位は「ATEEZ」!豪華応援団からエールをもらった「SF9」、「iKON」の優しい気遣いに感謝!

5番目に登場したのは「ATEEZ」。「WONDERLAND」を選曲し、ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」を挿入。映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」をモチーフにし、海賊船や大型クラーケン(タコの足)といった大掛かりなセットで壮大なスケール感を演出したほか、パフォーマンスでも、肩の関節の柔軟さを活かしたボーンブレイキングを盛り込むなど強烈さを加えた。

年末授賞式のステージかというぐらい際立って華やかだったので、これが物議をかもすことになったのだが、ハイライトとしてメインボーカルの末っ子ジョンホが4段(オクターブ)高音の圧巻の歌声を響かせ、しっかりと自分たちの武器で勝負していたのも紛れもない事実だ。

何より「ATEEZ」は、新曲「I’m The One」のカムバック活動と、この第1ラウンドの準備日程が重なり、強行スケジュールだったが、「1秒も無駄にできない。1秒遅れただけで、1万票がなくなる」という覚悟でステージの打ち合わせをし、寝る間を惜しんで練習に打ち込むなど、並々ならぬ意気込みだったということが前提にある。

だからこそ、「BTOB」ウングァンが「弱点がないというか。歌手が見ても、本当にカッコよかった」、「iKON」BOBBYが「クラーケンを銃で撃って倒したシーンは胸が高鳴った。本当にカッコよかった」と感嘆していた。

最後を飾ったのは「SF9」。直前の「ATEEZ」のステージに圧倒され、楽屋は一気に緊張感に包まれ、メンバーたちにプレッシャーが押し寄せていたのが感じられた。すると、隣の楽屋は「iKON」だったが、BOBBYが閉まっていたドアを開けると、「iKON」メンバーたちが隣に聞こえるように大きな声で「SF9ファイティン! 」とエールを送ったのだ。

その力強い応援に、「SF9」は「うわ~」と感激し、そのお返しに「サランウル ヘッタ~、ウリガ マンナ~♪」と「LOVE SCENARIO」のサビを大合唱。さらに、ダウォンは「チュッケッタ ト オギムオプシ~♪」と「KILLING ME」をロック調で歌い、インソンは「わ~、本当に先輩ありがたい」と感謝。「iKON」は「SF9」の緊張が少しでもほぐれたらいいと思い、優しい気遣いを見せたようだが、改めて「iKON」の器の大きさを垣間見たような気がしたし、競争相手だけど応援し合う温かい心の交流が微笑ましく、美しかった。


そんな「SF9」の応援団は「iKON」だけではない。「SF9」はソロ活動が活発なので、メンバーたちが各現場で応援メッセージをもらっていた。「ショー! K-POPの中心」でMCを務めるチャニには「Golden Child」ボミンがアドバイスを送り、「iKON」CHAN(チャヌ)とはお互いに情報の探り合い!? 5月放送の新tvNドラマ「ある日、うちの玄関に滅亡が入ってきた」に出演するダウォンは女優パク・ボヨンと俳優ソ・イングクが応援してくれているというエピソードを明かし、5月放送の新KBS2ドラマ「イミテーション」に出演するフィヨンは「U-KISS」ジュンから、またミュージカル「あの日々」に出演していたインソンは俳優ユ・ジュンサンとコ・チャンソクから演技の秘訣と応援メッセージをもらった。

そんなたくさんの応援を力に変え、「SF9」は危険な魅力を持つ代表的な曲の一つ「Now or Never(Jealous)」を披露。お互い美しさを奪い奪われるシーンを戦闘的で華やかに表現したパフォーマンスで、鏡やスカーフを使いセクシーな魅力を十分に発揮した。

今回はロウンが不在で、練習でもメンバーたちの個人スケジュールが多いため、なかなか全員揃うことができず、“別々に、また一緒に”をモットーに時間を有効活用し、練習を重ねてきた「SF9」。結局、今回6位となってしまい、発表を聞いた瞬間、インソンはもろにその悔しさを顔に出していた。自己評価(各チーム3票×6組=全18票)で1票も入らなかったことに傷ついたし、恥ずかしくもあったと複雑な想いを口にしていた。

それでも、末っ子ラインでパフォーマンスの軸となるユテヤンが「後悔はないけれど、ひっくり返す」とし、チャニも「Fanfare」でデビューして、「Good Guy」で音楽番組1位になったとき、胸がいっぱいになったことを挙げ、「第1ラウンドは『Fanfare』だと思って、もっと頑張って努力して1位になってみせます」と前を向いた。第2ラウンドではロウンが加わり、完全体となるのも心強い。

また、5位の「iKON」もここでさらにスイッチが入っただろう。いつもニコニコしているBOBBYが「想像の枠をちょっと壊さなくちゃいけないと思う。最大限たくさん想像を繰り広げて、それを現実化させるよう努力しなくちゃいけない」と目の色が変わっていたのが印象的だったし、JAY(ジナン)も「ここ数年で一番学ぶことも多いし、感じることも多い」とし、「学ぶべきところは確実に早く学んで、吸収すべきことは早く吸収しながら準備するつもり」と気持ちを切り替えた。そして、対面式パフォーマンス6位、第1ラウンド5位の結果を受け、「もう右、左、2回パンチをくらったんですよ」というと、「反撃しなきゃ」と狼煙を上げるCHANの言葉に、「そうです。ぐんぐん上がっていかなきゃ」と内に秘めた闘志を見せていた。次回は第2ラウンドが始まる。

2021.04.17