キム・ジュンス、“ソロ歌手として、ただの一度も放送のステージに立つことができなかった”

彼は、「放送に出ることができるのに出ないのと、出ることができないというのは天地の差だ。僕は出ることができなかった。こんな歴史を知らない方や若い方は、ひいてはPDさえ僕が放送に出ないのだと思っている。オファーを受けて取り消しになったのが数100回はあり、収録してもカットされることも多かった。10年間、メディアでのコミュニケーションがなかったが、大衆とコミュニケーションしたい。飾らない僕のありのままを見せたい。舞台、コンサート、ミュージカルだけだから、人間キム・ジュンスをお見せしたい」として放送出演への希望を表わした。

そのため「モーツァルト!」は、ジュンスにさらに特別な作品だ。放送出演の制約がかかってから、ターニングポイントに選択した窓口がミュージカルで、デビュー作がこの作品だったからだ。さらに、モーツァルトが置かれた状況と、彼が歌う「なぜ僕を愛してくれないのですか」の歌詞は、さらに深い共感を感じた。

ジュンスは、「人生のターニングポイント作品は『モーツァルト!』だ。歌手をあきらめなければならないのかと思っていたとき、ミュージカル俳優としての第一歩を歩ませてくれた。その時からミュージカルを熱心にやってみたいと決意した。『エリザベート』をしながらもアイドル歌手がミュージカルをするのではなく、ミュージカル俳優として認められている感じだった。今後は授賞式で賞を受けられないと思ったのに、『エリザベート』で主演男優賞を初めてもらった。大韓民国ミュージカル界の軸になって役立つ人になりたいと決意した」と回想した。

そして彼は、「ミュージカルは、僕が今この位置まで来ることができた原動力だ。これまでソロ歌手として4つのアルバムまで出したが、ただの一度も放送のステージには立つことができず、僕の歌を歌ったことがない。それでもずっと観客が客席を埋めくださって感謝だ。毎回毎瞬間が奇跡だと思う。1日1日が感謝だ。ミュージカル俳優としても、アイドルであることを否定したくない。ミュージカル俳優として歌手として両分野で活動するキム・ジュンスになりたい」と力強く語った。
ジュンスの存在だけでミュージカル「モーツァルト!」を見る理由は十分だ。彼が、新型コロナの状況でも冷めないチケットパワーを誇り、毎回観客の熱い拍手を受けている理由だ。

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2020.08.01