-チェリンにとって唯一の味方はウニョクですが、チェリンとウニョクのシーンで記憶に残っているシーンやお気に入りのシーンはありますか?
イ・ユリ:いろいろありますが、中でも結婚式場でのキスシーンが記憶に残っています。今までそんなそぶりを見せなかったのに、急に愛の告白をしてくるんです。しかもチェリンは既婚者なので状況的に許されるはずもなく、そこに驚きました。さらにその場がウニョクの結婚式だったので、より衝撃的でしたね。
-ソン・チャンウィさんとの初めての共演はいかがでしたか?
イ・ユリ:実際に映像を通して見たら、思った以上に相性が良くて驚きました。ウニョクとチェリンの姿はお似合いですね。また、2人の境遇がどちらも悲しくつらい過去を抱えているので、その2人が醸し出す雰囲気もとてもよかったと思います。チャンウィさんともそんな風に話していました。
-ソン・チャンウィさんは、ユリさんがエネルギッシュで演技するうえでとてもいい影響を受けたとおっしゃっていました。
イ・ユリ:それはちょっと褒めすぎですね。はは。チャンウィさんはウニョクの抱えている苦悩をとても良く演じていて、チェリンとしては守ってあげたくなる存在でしたね。さらにアクションもかっこいいんです。温かさも、冷たいところも持ち合わせていて、さらに力強さもあるので、いろんな顔を持った人です。チャンウィさんとは演技についてよく話しあいました。例えば、ウニョクが優しい顔をして強靭な姿も見せるのが素敵だとか。通常は男性が戦うときは怒ったような表情で戦うと思うじゃないですか。でも彼はそうじゃなくて、むしろ柔和な表情をした強い人だという意外性がある。そこに魅力を感じる人も多くいると思うんです。2人で、ここがいい、あそこがいいと演技についてよく話したりしました。
-キム・ヨンミンさん演じるムン・ジェサンとの共演はいかがでしたか?
イ・ユリ:チャンウィさんとはラブシーンがあったせいか、あまり冗談を言い合うことができませんでした。冗談を言って演技に支障があると困るので少し真面目に演技をしました。でもヨンミンさんとは冗談ばかり言って、あまりに笑いすぎてNGをたくさん出すほどでした。お二人とも懐の深い方ですが、チャンウィさんは同い年だったので対等に真面目に接していた気がします。でも、ヨンミンさんは少し年上なので、その点甘えさせてもらった気がします。ヨンミンさんは、茶目っ気や可愛げのある方ですね。ジェサンはチェリンにとっては敵にあたります。いずれはジェサンもチェリンを愛していると気付きますが、それまでは会社を潰そうとしたり、浮気もして、暴力をふるうような場面もありました。だからチェリンは相手にしませんが、個人的にはヨンミンさんとの撮影は楽しかったです。
-ドラマではスア(オム・ヒョンギョン)と入れ替わりになりますが、オム・ヒョンギョンさんとの撮影はいかがでしたか?
イ・ユリ:チェリンとしてはスアに何もすることができませんでした。愛情が芽生えるわけでもなく、スアは被害者でもあるので悪役とも言い切れません。彼女の結婚式では、チェリンはウニョクからキスをされてしまいます。チェリンがそれを望んだわけではありませんが、同じ女性として結婚に対する思い入れも理解できる立場ですから複雑です。チェリンから見たスアは気の毒ではあるけど、自分も同じ男性を愛しているので余計に難しい立場です。さらに、後になってから彼女を本物のスアだと知っておきながらもそれを隠してしまいます。一番の被害者はスアでもあるので、スアとは堂々と対立することもできません。チェリンはそれを分かっているので、彼女につらく当たることもできず、自分も耐え難い人生を背負っているので彼女の人生をも憐れむようにして見ていたと思います。
-演技の相性はいかがでしたか?
イ・ユリ:オム・ヒョンギョンさんの演技はとても柔らかいですよね。実際、とても柔和な方なんです。とても愛らしくてかわいらしくて優しい方です。さらに私と笑いのセンスが似ているので、おしゃべりに花が咲いてしまい、監督からよく叱られました。
-オム・ヒョンギョンさんは、イ・ユリさんのことを寛大な先輩だと話していました。惜しみなく教示してくれる先輩であり、学ぶことが多いと言っていました。
イ・ユリ:私は彼女に役に立つアドバイスなどできる立場だとは思っていません。ただ、彼女は今でも十分にステキで性格もかわいらしいので、彼女の魅力がもっと伝わればいいと思って彼女に話しただけです。
-ドラマではオム・ヒョンギョンさんは悪女役として出演していますが、元祖悪女として何かアドバイスなどしたことはありますか?
イ・ユリ:悪女と一口に言っても、気の毒な悪女や、気の優しい悪女、過去を背負った悪女などさまざまです。本作の悪女役も今までと異なるので、アドバイスなど要らないほどヒョンギョンさんが自ら魅力的に演じたと思っています。むしろ、モニター越しに彼女の品があって清純な姿を見て「魅力的だ」と思いました。今後、自分がこのような役を引き受けたら彼女の演技を手本にしようと思いました。彼女自身が十分に魅力ある俳優なので、教えることなどありませんでした。
-NG王は誰でした?
イ・ユリ:私です。激しい感情を表現するシーンもセリフも多かった…というのは言い訳ですね。ただNGをたくさん出すタイプです。笑ってしまったりセリフを忘れたり、いろんな演技をしようとしてNGを出すなど。だからNG王は私でしょうね。
-日本のファンのみなさんにひと言お願いします。
イ・ユリ:皆さんの感想がとても気になります。チェリンの人生を通して、より楽しく、より情熱的な日々を過ごしていただけたらうれしいです。
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