2006年に放送された『ファン・ジニ』。禁じられた恋に苦しむウノ役のチャン・グンソクを見たときは「こんな端正な美少年は見たことがない」と思えるほどだった。それほど、『ファン・ジニ』に出演したときのチャン・グンソクはピュアなイメージを持っていた。
演技上で残したイメージ
両班(ヤンバン)の御曹司であるウノ(チャン・グンソク)は、最下層の身分のファン・ジニ(ハ・ジウォン)と恋に落ちるが、厳しい身分制度を採用していた朝鮮王朝では、まぎれもなく「禁断の恋」だった。結局、許されない恋に疲弊したウノは命を落としてしまう。
親より先に死んだ親不孝な息子として、亡きウノは両班の葬儀を受けられず、彼の棺を載せた荷車は屋敷の外に出されてしまう。その荷車がファン・ジニの宿舎の前を通るとき、ピクリとも動かなくなる。
まるでウノが今でもファン・ジニを慕っているかのように……。
ファ・ジニが進み出て上着を棺にかけてあげると、ようやく荷車は再び動きだすのであった。
あのときチャン・グンソクの出番はなかったのだが、彼が演技上で残したイメージが余韻となって、あの名場面を彩っていた。
つまり、チャン・グンソクは鮮明な余韻を残せる美少年であったのだ。
しかし、ただの美少年でなかったことは、その後の活躍が証明している。
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