「コラム」申師任堂(シン・サイムダン)はどんな女性だったのか

申師任堂(シン・サイムダン)は1504年に生まれて1551年に亡くなった朝鮮王朝時代の女性芸術家だ。今でも韓国ではとても尊敬されており、5万ウォン(約5千円)という最高額紙幣の肖像画になっている。


まさに天才
申師任堂は、小さい頃から絵がとても上手だった。
7歳のときに有名な絵師の山水画を模写したが、実物を上回るほど出来が良かった。
大いに褒められたが、幼い申師任堂はこう言った。
「写すだけでは、満足できる絵は描けません」
どこまでも自分がめざすレベルが高かった。
申師任堂が描く鳥や動物は、本当に生きているかのようだった。
あるとき、彼女は虫を描き、その絵を庭で乾かしていたところ、ニワトリが本当の虫と勘違いして食べようとしてしまった。生きている虫と間違えられる絵とは、どれほど躍動感にあふれていたことだろうか。
絵画と詩歌で才能を発揮した芸術家の申師任堂。結婚したあとは、生活が苦しかったが、節約と工夫で7人の子供たちに不自由な思いをさせなかった。(ページ2に続く)

2018.06.22