また、「5年前に書いた曲です。歌うたびに未来を想像しちゃいますね」と語った「二十年が経った後」ではヴォーカルにエフェクトをかけてダブルにするなど、一口にバラードと言っても、王道のピアノバラードから、エレキギターの効いたロックバラードにアーバンなR&Bまで、アレンジには様々な趣向が凝らされており、イ・ジョク自身もエレピからアコギ、マイクのみでの歌唱など、多様なスタイルでパフォーマンス。「一番愛していた人から捨てられちゃう気持ちを書いた。個人的に好きな曲です」と説明した「嘘嘘嘘」ではキーボードの弾き語りで歌いはじめ、アップテンポのロックナンバー「君と」で彼が立ち上がってシャウトすると同時に観客も総立ちになって盛り上がり、パニック時代の「UFO」では手拍子とジャンプに加えて、ラララの大合唱も巻き起こった。
「曲は私の子供たち。この曲は韓国では雨の日になると流れます。著作権料を少しづつ稼いでくれる、親孝行な曲です(笑)」と冗談めかして語ったソロデビュー曲「Rain」、イントロで大きな歓声があがった代表曲にして、韓国では一番人気のプロポーズソング「よかった」を歌い終えると、「次がこの公演のハイライトじゃないかな?日本語の歌を歌います」と明かし、RADWIMPS「前前前世」をサプライズで披露。イ・ジョクが日本単独コンサートで日本の楽曲をカバーするのはこれが初めてだ。速いパッセージでリズムも取りづらい難曲を見事に歌いきった彼は「しんどかった。何回か噛みました」と謝ったが、「バラードじゃなく、あえてギャップのある歌を選んだ」というチャレンジ精神こそが、彼が20年以上に渡って活躍している理由でもあるだろう。
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