冬のオリンピックで日本が獲得したメダル数は、地元開催だった1998年の長野オリンピックの10個が今までで最高だった。今回の平昌(ピョンチャン)オリンピックでは、その長野オリンピックのメダル数を上回る歴代最高の成績となった
欧米と東アジアの違い
外国で開催されたオリンピックなのに、地元開催のオリンピックを上回る好成績というのは、大変な快挙であった。
その要因はどこにあったのか。
もちろん、選手の頑張りが一番大きい。特に、女子スピードスケートや男子フュギュアスケートの好成績は特筆ものだった。その健闘を大いに讃えたい。
それと同時に、今回のオリンピックには日本にアドバンテージがあった。それは隣国で開催されたということだ。
冬のスポーツはヨーロッパと北米が中心になっていて、日本の選手は欧米に遠征すると、時差や生活習慣の違いなどでかなりのハンデを負わなければならない。
その点、韓国の場合は時差がまったくなく、飛行機で行ってもわずか2時間。国内に近い環境で競技に専念できる。逆に、不慣れな東アジアに来る欧米の選手にとってみると、大きなハンデになってしまう。
そこが、今回の平昌オリンピックが日本に有利に働いた要因の1つだ。(2ページに続く)