「コラム」日本と違う韓国のビックリ/第27回/並ぶのは時間の無駄という考え方

観客が一斉に出口に殺到

一方の韓国。

超満員の観客が入ったアクション映画を見たときのことを思い出す。

エンドロールになった途端に、観客が一斉に立ち上がって帰り始めた。

私は席を立たなかった。エンドロールが流れている間は、映画の余韻にひたろうという気持ちがあったからだ。

しかし、韓国の観客は容赦がない。余韻にひたる間もなく、出口に殺到している。

劇場もせっかちだ。まだエンドロールが流れているのに客席の明かりがついて、おじさんが現れて掃除を始めた。

私も意地になって席に座っていた。

私に近づいてきたおじさんの表情がおかしかった。

「コイツはなんで早く帰らないんだ。もう映画は終わったんだぞ」

そんな顔をしていた。

結局、エンドロールが完全に終わったときに客席にいたのは、席にへばりついていた私と、掃除のおじさんだけだった。(ページ3に続く)

2017.11.16