政府に批判的な文化人や芸能人のブラックリストが作成されていた事件で、9月12日に新たに公表された氏名の中にイ・ジュンギの名前があった。その事実は、公共放送のKBSでも定時ニュースで放送されていた。
李明博政権のブラックリスト
いわゆる「ブラックリスト事件」が明るみに出たのは昨年の秋以降だった。
当時の朴槿恵(パク・クネ)大統領が怪しげな民間人に操られていたことで国民の怒りが爆発し、ソウルでは大々的なデモが毎週のように続いた。
そうした騒動の過程で、朴槿恵政権が批判的な文化人・芸能人を抑圧するためのブラックリストを作っていた事実が判明した。
そのブラックリストを作成していたのは朴槿恵政権だけではなかった。その前の李明博(イ・ミョンバク)政権がそもそもの始まりだった。
李明博政権が発足したのは2008年だが、この政権は当初から失政が続いて国民の支持を失い、デモがひんぱんに起きていた。
そうしたデモを李明博政権は強硬に取り締まったのだが、その対応について批判的な意見を公表したのがイ・ジュンギだった。それによって彼は李明博政権ににらまれ、ブラックリストに名前が載ったものと推定される。(ページ2に続く)