「コラム」 韓国とドラマの素朴な疑問に答えます〔第2回〕

食器を手に持たない理由

まず、女性たちが御飯を食べるときに片膝をついていることに関して説明します。これは韓国では無礼どころか、女性のたしなみの1つです。韓服を着ていた時代から、女性たちは片膝をついて座ることが1つの礼節となっていました。そのほうが韓服の場合には姿が美しく見えたのです。これを「女性足」ともいいます。洋服が主になった今でもその伝統は受け継がれ、食事のときも片膝をつくように座るのです。
次に、器を持って食べない作法について。


現代の韓国にも、朝鮮王朝時代からずっと受け継がれてきた「両班(ヤンバン)文化」が残っています(両班とは貴族階級のこと)。この中では、器を持って食べることは賤しいとされました。なぜなら、伝統的に使われてきた食器は重い鉄器だったので、手に持って食べることができなかったのです。
また、韓国料理に出てくる汁は長く平たい形の食器に入れるため、さじですくって食べるほうが理にかなっていました。つまり、原則的に韓国では食事のときに食器を手に持ちません。ここが日本とはまったく違うところです。
ただ、器にどれだけ顔を近づけるかは個人差があります。撮影のときは、おかずをこぼしてしまうとNGになるので、こぼさないために俳優が必要以上に器に顔を近づけることがあります。普段とはちょっと食べ方が変わることは大いにありうるでしょう。

文=「ロコレ」編集部

提供:ロコレ
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