「インタビュー」俳優キム・スヒョン、“映画「リアル」に全てを注ぎ、燃えつきました”

Q.映画が公開された後で「難しい」、「理解しがたい」等、多様な反応があふれています。
キム・スヒョン:映画が観客に近付くための過程だと思います。映画に初めて接する段階では当然、強烈なシーンに惑わされます。トリックに引っかかったりよく解釈できないこともあるでしょう。仕方がないと思います。強烈なシーンに対するイメージから抜けだせれば映画の中に隠されたいろんな部分があらわれてくるので観客も分かってくださるのではないでしょうか。私もやはり初めて台本を読んだ時、理解するのに時間がかかりました。「リアル」は絡んだ糸の端を捜し出すことができれば容易く解き明かされるという作品です。多くのヒントが隠れています。題名は「リアル」ですが、にせ物の話に気をとられてしまうのです。

Q.露出、アクション、ベットシーンなど俳優としてやりにくいシーンが多かったです。
キム・スヒョン:アクションに舞踊をとり入れたり、麻薬をしたりするのは私が直接できないことじゃないですか。想像しながら作りださなければならないので初めは悩みました。しかし、反対にそのまま私が想像した通りに演技をすればそれが正解だという気がしました。そのように進めていきました。「星から来たあなた」のエイリアンもそうしました。

Q.最初は投資家チャン・テヨンは仮面をかぶっていたので声でだけで特徴を見せなければなりませんでした。声のトーンが少し目立ちました。
キム・スヒョン:ボスのチャン・テヨンの基本的な態度は相手を目つきや声で圧倒してしまうということです。仮面をかぶった投資家チャン・テヨンは嫌な奴だというのを基本に演技しました。嫌な奴だということをアピールするために声のトーンを少し大げさに表現しました。仮面をかぶっているので顔も変な上に、声やジェスチャーもそうだからもっと嫌な奴に見えたようです。

Q.どちらのキャラクターが自分に近かったですか?
キム・スヒョン:個人的には投資家チャン・テヨンのほうが近いと思います。投資家チャン・テヨンは真似をするのがうまいです。ボスのチャン・テヨンをずっとからかって遊ぼうとします。ボスのチャン・テヨンは頑固で男性的で強いですが、ずる賢い投資家チャン・テヨンにいつも負けてしまいます。それが魅力的でした。

Q.チェ・ジンリ(ソルリ)とはベッドシーンを撮りました。初めて演技をしましたが、息はよく合いましたか?
キム・スヒョン:チャ・ジンリが思ったより意欲的なので驚きました。作品で会う前にはジンリがどんなひとで、また、どんな演技をするのか全く知りませんでした。実際に息を合わせてみるとジンリはすぐに誰とでも親しくなれる気さくな面がありました。練習する過程でも現場で気になったり行き詰ったりすれば、その場で解決していきました。対話するのがとても楽でした。(3ページに続く)

2017.06.30