「コラム」忘れない!1998年日韓パートナーシップ宣言

戦後の日韓関係において、もっとも友好関係を維持できたのはいつだろうか。それは、間違いなく1998年の秋のことだった。韓国の金大中(キム・デジュン)大統領は国賓として1988年10月7日から10日まで来日し、小渕恵三総理大臣との間で会談を行なった。その結実が「日韓パートナーシップ宣言」だった。

相互理解に基づいて

今から19年前、日韓関係は政治的に最良の時期を迎えた。その象徴が「日韓パートナーシップ宣言」だった。
もう一度、その宣言の主たる部分を振り返ってみよう。
「両首脳は、過去の長い歴史を通じて交流と協力を維持してきた日韓両国が、1965年の国交正常化以来、各分野で緊密な友好協力関係を発展させてきており、このような協力関係が相互の発展に寄与したことにつき認識を共にした」
「小渕総理大臣は、韓国がその国民のたゆまざる努力により、飛躍的な発展と民主化を達成し、繁栄し成熟した民主主義国家に成長したことに敬意を表した」

「金大中大統領は、戦後の日本の平和憲法の下での専守防衛及び非核三原則を始めとする安全保障政策並びに世界経済及び開発途上国に対する経済支援等、国際社会の平和と繁栄に対し日本が果たしてきた役割を高く評価した」
「両首脳は、日韓両国が、自由・民主主義、市場経済という普遍的理念に立脚した協力関係を、両国国民間の広範な交流と相互理解に基づいて今後更に発展させていくとの決意を表明した」(ページ2に続く)

2017.06.04