「2017年で日本に来て4年。いつの間にかこんな劇場のように厳粛な場所で、客席いっぱいの皆さんを迎えて不思議な気持ちになります。最後の曲と言って皆さんが驚いたのは、時間が過ぎるのが早かったからでしょ?僕にとってもすごく名残惜しい公演になると思います」と語り、本編最後の「ピミルヨネ」を演奏する10CM。たった1日、1公演だけの特別な時間を10CMの音楽と過ごせた喜びが改めて胸をいっぱいにする。
ファンの大きな拍手で迎えられたアンコールステージでは「タバコ王スモーキング」「コロナ」「Fine Thank You And You?」の3曲を披露。
韓国では今、正規アルバムを準備しているという10CM。「皆さんの拍手に応えられるような美しいアルバムを準備しています。欲が出て、もっといいアルバムをプレゼントしたくて長くかかっています。なので、いつ出せるか僕たちもわかりません。本当に一生懸命作っているのですが、いい曲を込めるということしかわかりません。たくさん期待してください。また日本に来た時、馴染みの顔をたくさん見たいと思います」とこの日のステージを締めくくったクォン・ジョンヨル。寡黙なユン・チョルジョンはステージからの去り際、客席に向かってありったけのギターピックをばらまいていった。
大躍進を遂げた2016年を経ても、2人の姿勢が変わることはない。美しい音楽で愛すべき人々の心を表現することに誠実であるその姿が、聴く者の心を動かし、名だたるアーティストからの尊敬を集める。すでに10CMは韓国音楽界のメインストリームの一筋となった。何かが始まる、何かが変わっていくという予感、新しい時代の序章が2017年春ここ日本で幕を開けたような夜だった。
取材:Korepo(KOREAREPORT INC)
■10CM公式サイト:http://www.10cm-kjmusic.com/