朝鮮王朝を語るときに、絶対に欠かせない第一級の史料が「経国(キョングッ)大典(テジョン)」である。この「経国大典」とは何か。一言で言えば、朝鮮王朝時代の政治と社会を規定した基本法典である。
1485年に完成
1455年に即位した7代王・世祖(セジョ)の命令によって、朝鮮王朝ではすべての法を体系化する作業が始まった。
これは、簡単な仕事ではなかった。国政を左右する重要な案件だけに、当時の専門家が総動員されて法整備を進め、基本法典が少しずつ作られていった。
結局、世祖の統治時代には完成せず、9代王・成宗(ソンジョン)が即位したあとの1485年にようやく完成した。
それが「経国大典」である。(ページ2に続く)