抒情的な作品性に定評があったユン・ソクホ監督が作り上げた四季シリーズ。『秋の童話』『冬のソナタ』『夏の香り』と順に制作したユン・ソクホ監督が、四季シリーズの完結編として完成させたのが『春のワルツ』だった。春は始まりの季節。同ドラマも人生のスタートを感じさせる作品だった。
まだ新人だった2人
菜の花が一面に咲き誇る映像が、パッと頭に浮かんだ。まさに、そのイメージが『春のワルツ』そのものだった。
主役を担ったのは、韓国で放送当時の2006年にまだ新人だったソ・ドヨンとハン・ヒョジュだった。
ユン・ソクホ監督は語る。
「韓国には、柔らかさと強さを併せ持った男優が多いのですが、チェハという男性主人公の役にはピアニストが持っている神秘的な雰囲気が必要だったんです。ソ・ドヨン氏はそのイメージに合っていました。前半は演技で苦労していたようですが、中盤からよくなり、私も評価しています。ハン・ヒョジュさんは、イメージ通りに明るく健康的な女性です。性格的にもしっかりしていました」(ページ2に続く)